“親中議論”で猛批判を浴びた韓国で活動する中国系カナダ人歌手が復帰「心臓が引き裂かれるよう」

2022年06月04日 話題

親中議論に包まれた韓国で活動する中国系カナダ人歌手ヘンリーが、JTBCのダンスバラエティ『FLY TO THE DANCE』(原題)で復帰した。

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ヘンリーは6月3日、ソウル城東(ソンドン)区で行われた同番組の制作発表会に姿を現した。この日、ヘンリーは「出演を決める際、様々な理由で簡単ではなかった」と慎重に話を切り出した。

彼は「番組に被害が行かないかと、とても心配だった」とし、「それでも数年間『Beginagain』(JTBCの音楽バラエティ)を撮影してソン・グァンジョンPDと思い出をたくさん作ったし、今回も信頼してくれて勇気が出た。撮影しながらとても良い方々と過ごせ、とても良いエネルギーをもらった」と話した。

自分の立場は曖昧だが、“痛み”は訴え?

先立ってヘンリーは3月、親中議論で非難を受けた。

ヘンリー

彼は2018年の南シナ海領土紛争当時、「ひとつの中国」を支持する写真をアップしていたことが発覚し、また、韓服やパンソリなどの韓国文化を中国伝統文化として紹介する“東北工程”の色が強い番組に出演していたとして、親中議論に包まれた。

中国国旗を連想させるマスクを着用した写真も公開され、大きな批判を浴びた。

するとヘンリーは「まず自分が間違っていたことがあったのであれば申し訳なく、間違った行動や言葉もすべて申し訳ない」と謝罪文を出したが、「本当に心が痛いのは、私の行動や言葉のせいではなく、私の血(中国人の血)のせいだという。私の血が嫌だという人がいたら、私はどうすればいいかわからない」などと伝えた。

しばらく活動を中断したヘンリーは『FLY TO THE DANCE』を通じて、活動復帰に拍車をかける。

この日、ヘンリーは自分を取り巻く議論に対して、心境を率直に打ち明けた。彼は「ここ数カ月が人生で一番大変な時期だった。私への悪口、悪い言葉を聞いたときは傷ついたが、我慢できた。我慢できなかったのは、家族に対する悪口だった。心臓が引き裂かれるような感じだった」と話した。

それでも「この世に生まれたことが祝福だと考え、すべての人々を愛し、これからもそうするだろう。私の音楽とステージを通して、できるだけ多くの人々に良いエネルギーを伝えたい。国家、政治的なことよりも、そんなところをもっと見てほしい」と、自分に向けた非難を止めてほしいと訴えた。

ヘンリーをキャスティングしたことについてソンPDは、「海外でダンスでバスキングとストリートダンスをするとしたとき、誰かが音楽を担当しなければならず、制作陣と何年も合わせてきて、ダンスも好きなヘンリーをキャスティングした」とし、「交渉後の準備していた時点で該当の議論があったが、私は大丈夫だった。楽しく頑張って良いコンテンツを作ることに集中した」と付け加えた。

最後にヘンリーは、「大変な時期にこんなに良い方々、良い番組に会えて良かった。大変なときに助けてくれる友達が一番記憶に残るように、この番組は私には忘れられない番組になると思う。おかげで自分が再び音楽にハマり、愛するようになった」と、番組に対する感謝の気持ちと視聴者への期待を呼びかけた。

ただ、3月の謝罪文に続き、今回も親中議論について具体的な立場を明らかにしたりはしなかった。

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