第75回カンヌ国際映画祭でパルムドール獲得が期待されいてる映画『ベイビー・ブローカー』に対して、海外メディアは様々な反応を見せている。
5月26日午後(仏現地時間)に行われたワールドプレミアでは、12分間のスタンディングオベーションを受けた。この12分という時間は、同じくコンペティション部門に進出した韓国映画『別れる決心』(原題、英題『Decision to Leave』、パク・チャヌク監督作品)が受けた8分よりも長かった。
このスタンディングオベーションに、本作が長編映画デビュー作だったイ・ジウン(IU)は涙を浮かべていた。
しかしイギリスの『ガーディアン』は5点満点中2点と評し、「根本的に愚かで疲れるほど浅い」と酷評。『デイリーテレグラフ』も「今年のコンペティション部門で最も失望した作品かもしれない」として2点を与えた。
続いて、劇中の傘と関連した対話に対して「陳腐なロマンチックな表現」とし、「(『アンブレラ』を歌った)リアーナが訴訟を提起することができる」と痛烈に批判している。
一方で、アメリカの『バラエティー』は「最も人間的な結論まで追いつくようにする映画」と好評。『ニューヨーク・タイムズ』も「今年のカンヌ最高作品の一つ」と絶賛した。
なお本作は、赤ちゃんポストをきっかけに出会った、赤ん坊の母親のソヨン(演者イ・ジウン)、ベイビー・ブローカーのサンヒョン(演者ソン・ガンホ)、相棒のドンス(演者カン・ドンウォン)、そして彼らを現行犯逮しようと追いかける刑事のスジン(演者ペ・ドゥナ)と後輩のイ刑事(演者イ・ジュヨン)といった、様々な事情を持った登場人物たちの物語だ。
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