BTS(防弾少年団)に関する兵役法改正案は、結局保留となった。
本日(11月25日)、国会国防委員会の法案審査小委員会は、国益への寄与度が高い大衆文化芸術人が、軍入隊の代わりにボランティア活動などで代替できるようにするという内容の兵役法改正案を審議したが、最終的な結論を出せなかった。
国防委員会関係者は「国の格と公平性という2つの価値が衝突し、与野党を問わず意見が分かれた」とし、「今後、公聴会など公論化手続きを行うことにした」と明らかにしている。
一部の法案審査小委員会の委員は、今回の会議で、「BTSがもたらす莫大な経済効果などを考慮し、兵役特例機会を与えるのが妥当だ」と主張。
しかし、ほかの委員が兵役に敏感な国民感情を考慮し、より踏み込んだ議論がさらに必要だという意見を出したため、決定までには至らなかった。
なお、国防部も事実上反対の立場を明らかにしている。国防部のプ・スンチャン報道官は同日の定例ブリーフィングで、「兵役法改正については、状況を考慮せざるを得ない。すぐに迫っているのが、人口の急減が最も大きい」と述べていた。
プ報道官は「公平な兵役履行の次元で社会的な合意が必要だ」とし、「そういったことを考慮したとき、芸術・体育要員の編入対象の拡大は選択しづらい」と話した。
現行の兵役法上では、大統領令で定める芸術・体育分野の特技を持つ者で、文化体育観光部長官が推薦した者を芸術・体育要員として編入できるよう規定されている。
但し、兵役法施行令で芸術・体育分野の特技として大衆文化は規定されていないため、BTSなどの大衆文化芸術家は兵役特例を受けることができない状態だ。
もしも改正案が通れば、K-POPアイドルなどの大衆文化芸術人も、“芸術・体育要員”の対象となり、条件を満たせば代替服務が許可されることになる。代替服務が許可されると、4週間の基礎軍事訓練と定められた奉仕活動に参加すれば、芸能活動を継続することができる。いわゆる“兵役免除”と言われるものだ。
その方向で法改正が実現した場合、数々の記録を更新しながら世界的なグループへと成長したBTSメンバーなどが適用対象になる可能性が高い。
■BTS(防弾少年団)が兵役で利用しそうな「同伴入隊」とは何か
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