監督自ら語る『賢い医師生活』、「優しいファンタジーが1つくらいあっても…」【インタビュー】

2021年10月16日 話題 #韓国ドラマ

日本でも人気を博した『賢い医師生活』のシン・ウォンホ監督が、作品やシーズン3などについて明かした。

惜しまれつつも9月に幕を閉じた『賢い医師生活』シーズン2。ユルジェ病院を舞台に、99ズの5人(チョ・ジョンソク、ユ・ヨンソク、チョン・ギョンホ、キム・デミョン、チョン・ミド)の暮らしぶりが好評を博した。

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2020年のシーズン1が大ヒット。シーズン2の最終回も最高視聴率14.1%(ニールセンコリア提供、首都圏世帯)を記録し、大盛況のうちに閉幕した本作は、『刑務所のルールブック』『応答せよ』シリーズといった大人気作品を手がけてきたシン監督は今回、『賢い医師生活』に関するすべてを語った。

「ファンタジーだ」

ヒューマニズムに満ちた病院の物語で、視聴者に笑いと涙を届けて大いに愛されたが、一部では「ファンタジーのようだ」という意見も存在したという。

(写真=tvN)シン・ウォンホ監督

この意見についてシン監督は、「考えてみると、私たちが持っているファンタジーでもある」とし、「世界のすべてが良い人ならいいなと思うファンタジー。それで見る人が、“あの良い人たちの中に、良い心を持った人たちの中に入りたい”と思えるようなストーリーを作ろうとした。それをファンタジーと呼んでもいい。単純に見て、心が穏やかになり、癒される気分になればと思う」と願っていた。

続いて、「実はコン・ユのような鬼もいないし、パク・ボゴムのような彼氏もいない。どうせすべてのドラマがファンタジーなら、それでも“良い人々”の世の中は、より現実に近いファンタジーではないかと思う。一定の設定では一抹の話題性も得られない時代なので、ドラマはますます厳しくなっている。ショッキングや残忍、物凄い話が多い中、このような善良なファンタジーが1つくらいあっても良いのではないかと思った」と答えている。

そして本作の人気要因について、「おそらく5人の俳優たちが織り成すキャラクターやケミストリー、そして彼らが描き出すユルジェ病院内でのささやかな人の話に、高い点数を与えたと思う」と指摘。「シーズン2になるにつれ、内的な親しみが芽生えたようだ。約2年の間、ドラマそのものとの親密感、キャラクター、俳優たちが持つ内的親密感が生まれた。よく知っているキャラクター、知っている関係、知っている話だという思いに距離感が縮まったのが、シーズン2の大きな人気要因だったと思う」と語った。

「続けていくのかの決定は…」

(写真=tvN)

そして監督は、劇中のカップルついても言及。

「イクソンとソンファは、ある意味では私たちがよく作ってきたカラーだ。古い友人の間で起こる、さまざまな状況のすれ違い…。焦がれる気持ちと、最終的に切なくなるストーリーは『応答せよ』の時からよく見せたが、もっと薄めようと努力した」とし、「シーズン1でウィンターガーデンカップルが最大の軸だったとすれば、シーズン2はソクヒョン-ミンハが大きな軸だった。シーズン1で培ってきた叙事や悩みを、シーズン2で克服していくプロセスを見せたかったし、2人の姿が可愛くて愛おしくなることを願った」と伝えた。

また「ジュンワンとイクスンのカップルは、シーズン2でメロドラマに変わった。シーンは多くなかったにもかかわらず、チョン・ギョンホとクァク・ソンヨンの演技が秀逸だった。短いシーンを、どうやったらあんなに切なくできるのかと思うほど、的確に表現してくれた」と絶賛している。

シン監督は最後に、「患者と保護者に関する話は依然として多く残っている。日々を生きる医師たちの話が主軸だったので、話すべきことは多い。まるで、今日が終わったら明日の話になっていて、明日が過ぎたら明後日の話があるように、99ズの日常も無限にあると思う」としつつ、シーズン3や今後の後続作については「その話をまた続けていくのかの決定は、簡単ではないと思う」と耳打ちした。

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