俳優ク・ギョファンとアン・ボヒョンが人気スターへと飛躍した。“大器晩成型”の俳優2人が、今では大衆の注目を一身に集めている。
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プラットフォームの多様化とジャンルを問わない個性的なコンテンツは、新しいスターを発掘した。かなり長い時間がかかったのも事実だが、演技に対する真剣な思いは通じた。
現在、最もホットなスターは断然、ク・ギョファンだ。彼はたしかな演技力と話題性で、人気スターに名を連ねた。
ク・ギョファンは2008年に『子供たち』(原題)でデビューしたが、その後は独立映画への出演はもちろん、演出も手掛けながら俳優兼監督として活動した。独立映画界ではすでに認められた人材だったが、頭角を現したのは2017年に公開された映画『夢のジェイン』(原題)だ。
その後は『ナマズ』と続き、2020年には『新感染半島ファイナル・ステージ』で存在感を示した。最近は、観客動員数350万人を突破した映画『モガディシュ』(原題)、Netflixオリジナル『D.P.-脱走兵追跡官-』に相次いで出演し、スターダムにのし上がった。
ク・ギョファンは、『モガディシュ』で北朝鮮大使館の参事官テ・ジュンギを演じ、韓国大使館の参事官を演じたチョ・インソンと熾烈な神経戦を繰り広げる。肉弾戦もあるが、ひそやかなブロマンスが目を引く。ぎこちなさのない北朝鮮なまりも見事だった。『D.P.』では上兵ハン・ホヨルを演じて魅力を発揮し、“シーンスティーラー”に選ばれた。
Netflixの『キングダム:アシンの物語』にも出演した。改めて並べると、話題作の中心には、いつもク・ギョファンがいたといっても過言ではないほどだ。
俳優としてだけでなく、監督として活動している点も新鮮だが、ク・ギョファンの年齢を知ると驚く。『D.P.』で兵役中の軍人の役割を消化したが、実際には1982年生まれで、来年40歳だ。最近では、彼の過去写真がオンラインを中心に広がり、話題性を体感させている。
アン・ボヒョンも絶え間ない変化を続けた末に、日の目を見たスターだ。
2014年にデビューした彼は、ボクシング選手、モデル出身だ。すらりとしたフィジカルと温かいビジュアルで愛された。しかし「俳優アン・ボヒョン」を知らしめる代表作がなかった。
それでも毎年、着実に演技活動を継続してフィルモグラフィーを積んでいった。すると昨年、大ヒット作に出会った。JTBCのドラマ『梨泰院クラス』だ。財閥グループのドラ息子であるチャン・グンウォンを演じ、強烈な悪キャラを完璧に消化して好評を博した。その後も『カイロス~運命を変える1分~』に出演し、ジャンルものに挑戦したりした。
アン・ボヒョンは次期作として、TVINGオリジナル『ユミの細胞たち』(原題)を選び、好奇心を刺激している。過去作品とは180度異なる役割を選んだからだ。初のラブコメ挑戦でもある。
人気ウェブトゥーン(ウェブ漫画)原作の『ユミの細胞たち』で、アン・ボヒョンはユミのラブラインの相手であるウンに変身。初登場では長髪にひげ、飾りっけのないスタイリングで、再び“演技変身”に成功した。今後はユミ(演者キム・ゴウン)との恋愛を通じて、多くの女性ファンを獲得する見込みだ。
また10月に公開を控えたNetflix『マイネーム:偽りと復讐』で、『わかっていても』女優ハン・ソヒとのケミストリーを見せる予定だ。
とある業界関係者は、「過去には新人がすぐにトップスターに名を連ねたり、20代の男性スターたちのシェアが高かったりしたが、最近になって30~40代の俳優も頭角を現している。彼らの安定的な演技力や、積み重ねてきたフィルモグラフィーは大衆に信頼感を与える」と説明した。
続けて「ロマンスやラブコメのジャンルでなくても、俳優自体が持つ力だけで大きな愛を受けている」と分析した。
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