韓国のみならず世界中で人気を集めているNetflixオリジナルシリーズ『D.P.―脱走兵追跡官―』のハン・ジュニ監督が、出演俳優たちを称賛した。
同作は、脱走兵たちを捉える“脱走兵追跡官”、通称「D.P」に任命された二等兵のジュンホ(演者チョン・ヘイン)と上等兵のホヨル(演者ク・ギョファン)がさまざまな事情を持つ人々を追いかけながら現実に向き合っていく物語。
脱走兵追跡官という馴染みのないテーマで大ヒットしたキム・ボトン作家のウェブ漫画『D.P. 犬の日』(原題)の実写ドラマ化である。
原作を丁寧に映像で再現したハン・ジュニ監督は、9月1日に行われたオンラインインタビューで「原作が素晴らしかった」と言う。
「これをドラマ化するとしたら、原作のディープでピリピリした雰囲気を維持しながら多くの人に共感を得なければならないと思った」と演出の意図を説明し、「軍隊の物語ではあるが、全世界で共感を得られると思った。軍隊は社会の縮図である。加害者と被害者がいる社会の姿だ。徴兵制の国でより身近に感じたと思う」と語った。
大胆な描写と破壊的な展開が可能だったことについては、「Netflixだからこそ作れた作品であり、はじめからNetflixで作るべきだと思った。(原作の)キム作家さんと制作会社が支えてくれたので、クリエイターとして手がける範囲を広げて作ることができた」と述べた。
俳優の起用については「年齢は気にしなかった。ク・ギョファンとは2012年からの知り合いで、ずっと一緒に作品を作りたいと思っていた。私の作品で彼の主役を演出してみたかった」とコメント。また「主人公アン・ジュンホ役のチョン・ヘインは、シナリオを書く時から私も(原作の)作家さんも念頭に置いていた。原作で描かれたジュンホの芯の強さと心が読めない感じを、前作で発見した」と話している。
特に、チョン・ヘインの演技を絶賛した。
「ジュンホ役はほかの俳優に比べて落ち着かなければならないが、チョン・ヘインはあの年齢では出せない貫禄を見せてくれた。撮影現場で先輩、後輩の仲間たちの面倒を見ながら作品を引っ張っていた。彼が見せてくれた姿に感心した」
『D.P.』は、主演だけでなく、助演も大活躍だった。特にファン・ジャンスを演じたシン・スンホの演技が好評を博している。
ハン監督は「シン・スンホとはたくさん話し合った。良い子だ。長くスポーツをやっていて、いろいろと経験してきた。兵役はまだだが、彼が持つフィジカルや声が素晴らしいと思う。注目を浴びて嬉しい」と喜んだ。
また、物語において重要な人物であるチョ・ソクポン役は、チョ・ヒョンチョル以外に代案がなかったという。
「ソクボンは重要な役なので、難しい演技だったし、私からも多くの注文があった。チョ・ヒョンチョルとは映画『コインロッカーの女』で一緒に仕事をしたことがある。彼が『D.P.』の台本を読んで熟考の末に出演してくれた。『僕がうまくできますかね』と言われ、直接会って説得した。代案がなかったので。出来ないと言われれば(シナリオを)変えようかとも思った。2度の説得の末に迎え入れることになった」
ハン監督はシーズン2の可能性もほのめかした。
「私とキム作家、制作会社の代表さんと話したことがある。クリエイターなら誰もが続編をやりたいという欲がある。見てくださる方々がもっと見たいという反応を示せば、作れるのではないだろうか」
『D.P. -脱走兵追跡官-』は現在、Netflixで独占配信中。
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