生存者証言を参考にした北朝鮮強制収容所の内情と、過酷な環境で生きていく家族とその仲間たちが生き抜いていく姿が描かれた映画『トゥルーノース』が、いよいよ6月4日に全国公開を迎える。
【関連】『トゥルーノース』から本編映像と滝藤賢一らのコメントが到着
そして公開を2日後に控えた今回、ディズニー長編アニメ映画『ムーラン』(1998年)の劇中曲『リフレクション』を手がけ、本作の音楽監督を務めたマシュー・ワイルダーから日本公開にむけてのメッセージ動画が到着。同時に本編シーンも解禁となり、過酷な収容所生活の中でも前向きに生きようと仲間を歌で鼓舞するヨハンや仲間の助け合いが描かれた、こだわりの音楽シーン映像も公開されている。
マシュー・ワイルダーは清水監督がプロデュースした『happy - しあわせを探すあなたへ』の試写で出会い、心と世界観に惹かれたと説明。そのあと友人からの依頼もあり、本作のためにカリフォルニア・ヴェニスにある自分のスタジオを貸すことになったことがきっかけで監督の「ビジョンと人間性にとても感動」し、「どんなかたちでもいいので協力したい」と思ったとのことだ。
さらに本作でのプロセスは『ムーラン』の作曲をした時と似ている部分もあったそうだ。そして清水監督とは日韓の文化について長時間話をし、リサーチもした上で、「『ムーラン』と同様に西洋と東洋の曲調の融合を心がけたという。
また併せて解禁された本編映像には、薄暗い坑道の中で過酷な労働を強いられる主人公ヨハンが、監視員に「生産性を上げるには歌いながら動くのが効果的です」と提案。訝しがる監視員に「私どもは歌いながら我が最高指導者を讃え、歩調を合わせるべきです」と納得させ、「私は人民であり 屈強な精神と胆力を持ち、同志たちと共に支え合う、この命ある限り」と歌い始め、やがて仲間たちも一緒に合唱していく場面が切り取られている。
清水監督いわく「この作品が12万人の収容者たちをもしかしたら救うことに貢献できるかもしれないという僕の思いに、マシューも快く賛同してくれた」とし、「アニメ映画はサントラが大事。例えば、『アナと雪の女王』だと『Let It Go』が思い浮かぶように、本作でもきちんと意識して作りたかった」とこだわったそうだ。
アカデミー賞やグラミー賞にノミネートされた経験豊富な大御所マシュー・ワイルダーとともに作り上げた劇中音楽にも要注目だ
前へ
次へ