『ミナリ』の出演者・監督から届いた感謝の言葉、「おばあさんが植えた“ミナリ”が育って祝福に」

2021年03月17日 映画

アカデミー賞6部門にノミネートされた映画『ミナリ』から、リー・アイザック・チョン(韓国名チョン・イサク)監督、俳優スティーヴン・ユァン、ハン・イェリ、ユン・ヨジョン、アラン・キムらが韓国にオスカーの感想を伝えた。

『ミナリ』は3月15日、アカデミー賞の作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞、音楽賞の6部門にノミネートするなど世界を熱く盛り上げる中、監督と出演俳優たちが伝えたオスカーノミネートの感想に注目が集まった。

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まず、『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督に続き、アジア系としてアカデミー監督賞に挑戦するチョン監督は、「家庭をいっぱいの愛で満たしてくれた私の母、父、姉に特別に感謝し、私にとって何よりも大切な妻と娘に感謝の言葉をお伝えします。そして韓国映画を応援し、世界の舞台でユン・ヨジョン先生の作品が栄誉に値する歴史を作ることができるよう支持してくださった韓国の観客の皆様、マスコミ、PANCINEMAに感謝いたします」と述べ、『ミナリ』を熱い愛で応援してくれた韓国に心から感謝の気持ちを伝えた。

続いて、「私のおばあさんが水辺に植えた“ミナリ”(韓国語でセリ・芹)が大きく育ち、私への祝福になったようです」と、自身のおばあさんに対する感謝を表し、観客の胸を打った。

(写真=PANCINEMA)

アジア系アメリカ人として初ノミネートのスティーヴン・ユァン

オスカー史上初、アジア系アメリカ人として主演男優賞にノミネートされた俳優のスティーヴン・ユァンは、「このような素晴らしいアーティストとともにノミネートされる栄光を与えたくれたアカデミー賞に、感謝の言葉を申し上げたい。チョン監督、ユン・ヨジョン先生、エミール・モセリ音楽監督、クリスティーナ・オPDたちとともにできてとても嬉しいです」と、各所に感謝を伝えている。

続いて、「ここ数年間、今回の映画を通じて学んだことがあるなら、我々の人生は一緒に分かち合わなければならないということです。立派な俳優や制作陣とともに人生を共有できたことは幸せだったし、私はただ彼らのおかげでこの場にいると思います」

(英語原文:Thank you to the Academy for this honor to be nominated alongside such incredible artists. I am also grateful to see the talent of Lee Isaac Chung, Youn Yuh Jung, Emile Mosseri, and Christina Oh be recognized as well. If I‘ve learned anything from this past year and from the experience of this film, it is that this life is shared. I am blessed to have shared in this with our brilliant cast and crew and I am only here because of them.)

(写真=PANCINEMA)スティーヴン・ユァン(左)

惜しくも主演女優賞を逃したハン・イェリ、助演女優賞候補のユン・ヨジョン

“『ミナリ』成功の鍵”、“今年の偉大な演技”など、世界有数メディアから好評とともに、『ミナリ』の韓国語OST(劇中歌)として大人気の『Rain Song』で、アカデミー主題歌賞第1次候補に選ばれた女優のハン・イェリは、「『ミナリ』が多くの方々から愛された証拠のようで感謝している」と述べ、「ミナリ」がオスカー候補に選ばれた感想を語った。

また、「ユン・ヨジョン先生は韓国人俳優としては初めて助演女優賞にノミネートされ、スティーヴン・ユァンもアジア系アメリカ人としては初の主演男優賞にノミネートされたことを本当に意義深いと思う。私が好きな人々が努力した分だけ報われているようで嬉しい。 チョン監督とエミール・モセリ監督、ユン・ヨジョン先生とスティーヴン・ユァンの4人が成し遂げた成果に、私も少なからず力になれてとても嬉しい」と話し、各候補にノミネートされた人々にお祝いの言葉をかけた。

(写真=PANCINEMA)ハン・イェリ(右)

最後に、「毎日撮影が終わると、一緒に集まって互いを応援して慰めた食事の時間が一番懐かしい。ぜひまた会って祝えたら嬉しい」と述べ、“チーム・ミナリ”への惜しみない愛情と最後の挨拶を伝えた。

韓国人俳優として初のアカデミー賞の演技賞候補に選ばれたユン・ヨジョンは、「私がこのような栄光と喜びを享受できるまで、私を助けて応援し、ともにしてくださった多くの方々に感謝しています。人に余裕が出来たらありがたいと思います。余裕がない時には恨みを抱くようになります。私には余裕ができたようです。過ぎたこと全てに感謝しています。状況上直接挨拶できず申し訳ありません。応援、本当にありがとうございます」とし、『ミナリ』とストーリーともに、思わず胸に熱いものがこみ上げるような感謝の気持ちを伝えた。

(写真=PANCINEMA)ユン・ヨジョン

子役のアラン・キムは子どもらしい言葉で感謝

最後に英アカデミー助演男優賞候補になり、世間を驚かせた子役俳優アラン・キムは、「ママとパパに『ミナリ』がノミネートされたと聞いてとても嬉しかったのに、6つもあったそうで本当にびっくりしました。さっきミナリファミリーのみんなでZOOMミーティングしたんだけど、すごく会いたくなりました。本当に嬉しい!」と話し、『ミナリ』がオスカー候補にノミネートされたことへのワクワクを純粋に伝え、年相応のかわいらしさで観客を魅了した。

映画『ミナリ』韓国版ポスターに写るアラン・キム

希望を求め、見知らぬ土地、アメリカ・アーカンソー州へと旅立った韓国家族の、特別な旅路を描いた『ミナリ』。2021年全世界が待ち望んだワンダフルなこの物語は、第93回アカデミー賞で作品賞、監督賞、主演男優賞、助演女優賞、脚本賞、音楽賞の計6部門にノミネートされた。

これはオスカー史上、作品賞、監督賞、脚本賞、3部門で同時にノミネートされた3本の映画のうちの1本として記録され、作品賞にノミネートされた最初のアジアン・アメリカンフィルムとなった。韓国ボックスオフィスでも、3月3日の公開日から13日間にわたってトップに君臨し、観客動員数50万人を突破するなど、興行面でも大きな成果を上げている。

アカデミー賞で特大の成果が期待されている『ミナリ』は、日本での公開がいよいよ3月19日に迫っている。

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