BTS(防弾少年団)がグラミー賞の扉を開き、グラミー賞もK-POPに自らを解放した。
BTSが第63回グラミー賞にノミネートされ、K-POPの歴史を新たに描いた。BTSは8月21日に発売したデジタルシングル『Dynamite』で、グラミー賞の「ベスト・ポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス(BEST POP DUO / GROUP PERFORMANCE)」部門にノミネートされた。
グラミー賞を授与するグラミー・アワード(GRAMMY AWARDS)は歌手、プロデューサー、レコーディングエンジニア、評論家など、音楽の専門家団体であるレコーディング・アカデミーが1959年から毎年開催している授賞式だ。音楽性と芸術性に重点を置き、今では大衆性も考慮されるが、一方で非英語圏のアーティストと特定のジャンルについては保守的との評価も受けている。
時代の変化と流れを反映していないとの指摘にレコーディング・アカデミーは、会員の構成に変化を加えた。2019年には、BTSとBig Hitエンターテインメントのパン・シヒョク代表が、それぞれ投票会員と専門家会員になったりもした。
大衆音楽評論家イム・ジンモ氏は「過去には冷静すぎるという考えが浮かんだほどだ。いくら人気を得ても、音楽性や音楽としての成果が認定されてこそノミネートや受賞に至った。1990年代に入って興行性と大衆性も考慮するようになったが、一部ではまだ保守的な視線や抵抗があった」と説明した。
そして「女性会員や若い世代、黒人やヒスパニックなどの会員を増やす変化があり、自然にノミネートとされるアーティストも変わった。ラテン音楽の場合、独立したジャンルとして見ているし、今ではBTSと『Dynamite』を認めながらK-POPにも扉を開いた。今後もK-POPはチャンスと可能性を得た」と分析した。
大衆文化評論家カン・テギュ氏も「BTSは第61回でプレゼンターを務め、今年は合同ステージに立ってグラミー賞の可能性を十分に示してきた。『Dynamite』がビルボード“HOT100”で1位を達成したことで、ノミネートは十分に予想できた。もし英米圏のアーティストであれば、“レコード・オブ・ザ・イヤー(Record of the Year)”も可能だったのではないかと思う」と話した。
続いて「韓国をベースに活動してきた歌手がグラミー賞に進出したのは初めてだ。今や各国の音源チャートを席巻しているK-POPだが、世界中にファン層を構築していることを推測や体感ではなく、証明することだ」と、意義を評価した。
BTSはアメリカの3大音楽授賞式とされる「ビルボード・ミュージック・アワード」で4年連続受賞、「アメリカン・ミュージック・アワード」で3年連続受賞という快挙を達成しており、グランドスラム達成のためにはグラミー賞だけが残った。
ノミネートされたこと自体でも光栄だが、今年のBTSと『Dynamite』が収めた成果を踏まえると、受賞の期待も高まっている。
前出のイム氏は、「『Dynamite』が大きくヒットしたことは否定できないし、ノミネートされたこと自体がとんでもない成果だ。他のノミネート曲も強いが、受賞の可能性がなくはない。BTSと『Dynamite』には十分な資格がある」と強調した。
カン氏も「誰が受賞してもおかしくないほどで、予想は難しい。だが、BTSと『Dynamite』も輝く成果を出しており、勢いと状況的には受賞してもおかしくない」と期待した。
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