暴露で汚れたK-POPガールズグループ…なぜメンバー同士の“溝”が深まる一方なのか

2020年07月06日 話題

世界のK-POP人気をリードしてきたK-POPガールズグループが相次ぐ“暴露戦”で汚れている。

まずガールズグループAOA(エーオーエー)が暴露戦の中心に立った。

【注目】「自殺まで考えた」AOA元メンバーが“嫌がらせ”を暴露

2012年のデビューから着実に活動し、“長寿アイドル”とも呼ばれたAOAは、これまでユギョン、チョア、クォン・ミナの脱退を経験したが、ジミン、ユナ、ヘジョン、ソリョン、チャンミの5人がグループを守り、ファンから支持を受けていた。

しかし元メンバーのクォン・ミナがリーダーのジミンから嫌がらせを受け、仕方なしにグループを脱退したと暴露し、議論が巻き起こった。

クォン・ミナは、亡くなった父親の臨終をジミンのせいで見守ることができず、その痛みが今も残っていると主張し、自ら命を絶つことも考えたとして傷ついた手首の写真まで公開。ファンや大衆に大きな衝撃を与えた。

そんな暴露に対して「小説」(小説のようなフィクションだという皮肉)と反論していたジミンだが、相次ぐ暴露によって最終的には「足りなかったリーダーであった。ミナとメンバーに申し訳ない」と謝罪した。

クォン・ミナ(左)とジミン

そしてジミンはグループ脱退と、すべての芸能活動中断を宣言した。

相次ぐガールズグループの暴露戦

AOAだけでなく、赤頬思春期(BOL4)もメンバー同士の不和説が再浮上した。

先立ってウ・ジユンが脱退し、多くの疑惑が提起されたが、メンバーのアン・ジヨンはMBC『ラジオスター』を通じて不和説を解明し、「その友人の夢を応援する」と話した。しかしウ・ジユンが発表した曲がアン・ジヨンを皮肉ったという疑惑が出ると、2人のSNSの相互フォローも外されていたことがわかり、再び不仲説が浮上した。

結局、ウ・ジユンとアン・ジヨンは各自のSNSを通じて「思ったより早い脱退をすることになった」「会社を通じて脱退することを聞いて驚いた」などと互いの立場を表わし、“内紛”があったことを認めた。

ウ・ジユン(左)とアン・ジヨン

他にもガールズグループMOMOLAND出身のヨヌが7月4日、ファンカフェを通じて「誤解されるのがどれくらい辛いか。それ以外の選択肢がなかった」と、グループ脱退が本人の意志ではなく他に理由があったかのような発言をした。

彼女は「他の意図はなかった」とすぐに釈明したが、意味深長なコメントは波紋を呼んだ。

なぜガールズグループのメンバーは不仲となるのか

ステージの上ではまぶしいスポットライトを浴び、チームワークとパフォーマンスを誇示しているK-POPガールズグループだが、彼女たちには深い感情の溝があったということが一連の暴露で明らかになった。

赤頬思春期(BOL4)は異なるが、芸能事務所を通じてグループとなり、そのチームで活動を続けていくことは容易でない。“成功”が目標のアイドル市場で、グループのコンセプトやカラーに合わせてメンバーを構成するだけに、意見の相違や葛藤を生じるのは当然といえるかもしれない。過去にもS#arp(シャープ)やSeeYa(シーヤ)といったガールズグループが不仲説を経験した。

グループ活動を離れ、練習生と合宿生活を経て葛藤が生じることも一度や二度ではないだろう。また、彼女たちはあまりに幼い年齢で活動するため、その葛藤や問題の解消が未熟になるのも仕方がない面がある。自然と起こる一般的な人間関係の対立さえ抑え込もうとするため感情の溝が深まり、寝る暇もなく忙しいスケジュールを消化するなかで葛藤も大きくなるわけだ。

そんなアイドルグループの実状について、デビュー23年目の長寿アイドルグループといえるSHINHWAのキム・ドンワンは、とあるインタビューで「むしろメンバー同士でたくさん話し合って喧嘩するほうが、葛藤を大きくしない」と長寿の秘訣を明らかにしたりした。

ただ単純に、メンバーだけの責任ともいえない。

所属事務所の責任論も台頭

クォン・ミナの暴露戦を通じて、所属事務所の役割がいかに重要であるかについても指摘されている。クォン・ミナはAOAに所属していた当時、所属事務所FNCエンターテインメントに苦しみを訴えたが、傍観されたと批判した。同事務所は今回の事態でも騒動直後は、第3者のように沈黙と無返答で一貫した。

7月4日の夜遅くになってようやく「当社もすべての状況に責任を痛感し、アーティストの管理に万全を期す。今一度、良くないことでご心配をおかけしたことをお詫びする」と謝罪したが、対応の不味さを露呈した。その結果、ジミンの脱退で事態が収拾されるのではなく、FNCの責任論も台頭している。

改善しようと十分に努力したのかもしれないが、最終的に破局へと突き進むことになった責任の一端は、グループの管理者といえる所属事務所側にもあるだろう。所属事務所が担う役割はアイドルグループを自分たちの好みで結成し、デビューさせ、彼女たちが売れたからといって終わりではないのだ。

10代、20代に多くの影響を与える“文化のアイコン”らしく、メンバー間のチームワークも重要だが、所属事務所もまたグループという名目の下にメンバーを放置していないか、今一度考えてみるべき問題だ。

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