女性キャスターの悲劇めぐる韓国TV局いじめ問題に急展開?雇用労働部の“認定”で加害者への処罰確実か

2025年05月20日 話題

韓国の雇用労働部(日本の厚生労働省に相当)が、地上波テレビ局の女性気象キャスターの死の背景に「社内いじめ」があったことを公式に結論付けた。この決定で、これまで事件の“加害者”や“傍観者”と名指しされた人々に再び注目が集まっている。

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韓国では今年1月、地上波テレビ局MBCの女性気象キャスター、オ・ヨアンナさんの死をめぐる“事件”が報じられた。

オ・ヨアンナさんは昨年9月に突然この世を去った。ただ、当時は亡くなった背景が明かされず、さまざまな憶測が飛び交った。

やがて、彼女が残したメッセージや関係者の証言を通じて、一部の先輩気象キャスターたちによる社内いじめが伝えられ、韓国社会に衝撃を与えることになる。

オ・ヨアンナさんが残したメッセージには、「誤報の責任をなすりつけられた」「正当な業務上の指摘を“後輩が先輩に指摘した”と非難された」「番組出演の機会をめぐる不適切な発言があった」など、具体的な“社内いじめ”の内容が綴られていたという。

また、オ・ヨアンナさんが生前、MBCの関係者4人にいじめ被害を訴えていたが、無視されたとの疑いも浮上した。

オ・ヨアンナ
(写真=オ・ヨアンナさんInstagram)

いじめ加害者・傍観者の処罰は確実か

騒動の初期、加害者とされた人物たちはコメントを控え、ただひたすら沈黙を貫いた。自身のSNSのコメント欄を閉鎖し、出演したYouTubeチャンネルのコメント機能もオフにするなど、“疎通拒否”をしながらも気象キャスターとしての出演を続けたことに、視聴者からは強い批判が寄せられた。

さらに、加害者とされる人物の周辺にいた一部の知人たちが騒動を煽ることで、2次被害を誘発したという批判も起きた。特定の先輩気象キャスターと親交があった一部の人物が出てきては、「双方の話を聞かなければならない」と事件の本質をあいまいにするかのような発言をして非難を浴びた。

かと思えばMBCで気象キャスターを務めたパク・ウンジは過去に社内いじめの文化があったことを告白し、オ・ヨアンナさんの事件に対する残念さを表した。

そんななか、いじめ加害疑惑の渦中にいる気象キャスターのキム・ガヨンは、雇用労働部の公式発表がなされる以前から実質的な社会的打撃を受けた。

彼女は坡州(パジュ)市の広報大使を解任され、出演中だったSBSバラエティ番組『ボールを蹴る彼女たち』は編集で削除され、MBCのラジオ番組も降板。とあるYouTubeコンテンツでも自身の出演動画が公開見合わせとなるなど、“疑惑”だけで自身の対外活動に大きな制限がかかった。これだけでも、今回の事件・疑惑の深刻さがうかがえる。

そして5月19日、雇用労働部の特別勤労監督の結果、「社内でいじめ行為があった」という公式判断が発表された。これにより、加害疑惑のある人物に対して、MBC側が今後何らかの処分を下す可能性が高まっている。

MBCは雇用労働部の判断を厳粛に受け止め、遺族に謝罪し、一部フリーランサーの勤労者性の判断に対しては法的検討を経て、早期に適切な措置を施行することを明らかにした。

オ・ヨアンナさんをいじめたとされる人物たちは今後、MBCの社内規定や雇用労働部の勧告に基づき、正式な処分を避けられない状況となった。

(記事提供=OSEN)

◇オ・ヨアンナさん プロフィール

1996年4月30日生まれ。韓国・光州出身。ソウル芸術大学の文芸創作科を卒業。一時はアイドル練習生を目指し、2017年に行われたJYPエンターテインメントの練習生13期公開オーディションに参加。「Hermoso Beauty賞」を受賞し、副賞として3カ月の受講券を受け取った。同オーディションの同期にNiziUのマコ、Stray Kidsのスンミン、元FANATICSのユンヘなど。以降、2019年5月に行われた韓国の伝統美人を選抜する「全国春香(チュニャン)選抜大会」で「スク」に選出。2021年、地上波テレビ局MBCの気象キャスター公開採用に合格し、同局で活動を続けた。しかし2024年9月15日、28歳でこの世を去った。

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