BABYMONSTER・TREASUREが牽引したYGの“黒字化”…創業者ヤン・ヒョンソクの復帰も奏功

2025年05月11日 K-POP

韓国大手芸能事務所YGエンターテインメントが、今年の第1四半期に“アーニング・サプライズ(予想外の好決算)”を記録し、業績の反転に成功した。

【写真】BABYMONSTER、ステージ裏での素顔が明らかに

その要因としては、BABYMONSTERやTREASUREといった若手アーティストの活躍、ワールドツアーやグッズ事業の拡張が成果を上げたと分析されている。また、創業者であるヤン・ヒョンソク総括プロデューサーが復帰後、音楽の本質に立ち返るという体質改善が明確に表れた形だ。

「最も過小評価されているエンタメ企業」との評価

YGは5月9日、今年1~3月期の連結営業利益が95億2500万ウォン(約10億円)となり、前年同期から黒字に転換したと発表した。売上高は前年同期比14.7%増の1002億ウォン(約100億円)で、市場予想を上回る結果となった。

BABYMONSTER
(写真提供=OSEN)BABYMONSTER

これにより証券業界も好感ムードが広がっている。先立って2月には、メリッツ証券が若手アーティストによる収益反映が予想よりも早いとして、YGの目標株価を引き上げた。特に若手や新規IP(知的財産)の収益化が早期に本格化している点が注目されている。

また、新韓投資証券はYGの目標株価を8万2000ウォン(約8000円)に引き上げ、「現在、最も過小評価されているエンタメ企業」と評価。アナリストのチ・イネ氏は「第2四半期にはBABYMONSTERの業績がフルに反映され、第3四半期以降はBLACKPINKのワールドツアーによる利益拡大効果が本格化する」と見通した。

下半期には同社最大のコンテンツも

今回の黒字転換についてYGは、「戦略的に投資したTREASUREとBABYMONSTERといった若手が、外形的成長を牽引した結果」とし、「ワールドツアーやそれに連動した公演、グッズ事業も収益構造の安定に寄与した」と説明している。

TREASURE
(写真提供=YGエンターテインメント)TREASURE

今回名指しされたTREASUREとBABYMONSTERは、CD販売と海外ツアーで存在感を発揮。TREASUREは日本単独ツアーで累計観客数100万人を突破したほか、BABYMONSTERはデビューからわずか1年でワールドツアーを行い、世代を代表するガールズグループとしての地位を確立。実力派グループとして、K-POPグローバルシーンの中でも着実なステップアップを遂げている。

下半期にはYGの“最大コンテンツ”ともいえるBLACKPINKのツアーをはじめ、TREASUREとBABYMONSTERの新作リリースや追加公演も予定されている。さらに中国の限韓令(韓流規制)緩和への期待が高まるなか、YGも中国市場の変化に素早く対応し、持続的な成長を図る構えだ。

ヤン・ヒョンソク最大の武器とは

このようなTREASUREやBABYMONSTERの飛躍の裏には、会社とヤン・ヒョンソク総括プロデューサーの強力な後押しがあった。K-POP第1世代アイドル出身のヤン・ヒョンソクは、いまやグローバル音楽市場を動かす名プロデューサーとして、なおも大きな影響力を持っている。

ヤン・ヒョンソク
(写真=YGエンターテインメント)ヤン・ヒョンソク

1990年代にはJINUSEANや1TYMを世に送り出し、HIPHOPを大衆化させたヤン・ヒョンソクは、アイドル時代の本格的な到来とともにプロデューサーとしての真価を発揮し始めた。BIGBANG、2NE1、WINNER、iKON、BLACKPINK、TREASURE、BABYMONSTERと、彼が手がけたグループはいずれもシーンに新たな流れをもたらしてきた。

ヤン・ヒョンソクが注目される理由は、単なるスターの発掘にとどまらない。音楽やパフォーマンス、スタイリングやグループの世界観まで、すべてを手がけるトータルプロデュース力こそが彼の最大の武器だ。トレンドに流されず、基本と個性を重視する制作スタイルが、YGならではのカラーを確立してきた。

2023年にプロデューサーとして現場に復帰した彼は、再び“ヤン・ヒョンソク流”で成果を上げている。変化の激しい音楽業界においても、本質を見失わず変化を読み取る彼の手腕は、K-POPの新たな道標を示している。

(記事提供=OSEN)

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