韓国ドラマの視聴率に極端な格差が現れている。
第8話で視聴率が20%を突破した『夫婦の世界』(JTBC)や、10%超えの『賢い医師生活』(tvN)、『誰も知らない』(SBS)を除く各ドラマの視聴率が低迷し続いているのだ。
俳優キム・ミョンス、シン・イェウン主演のKBSドラマ『おかえり』(原題)は、第7話の視聴率が1.5%と、地上波ドラマ史上最低視聴率だった『マンホール~不思議な国のピル~』の1.4%と僅差を見せた。小幅な上げ幅を見せてはいるが、依然として1%台を超えられないでいる。
tvNドラマ『半分の半分』(原題)は、第8話の視聴率が1.1%と自己最低視聴率を更新した。tvN側は全16話から全12話の短縮編集に変更したが、事実上の打ち切りと言っても過言ではない。
俳優ソ・ガンジュン、パク・ミニョン主演のJTBCドラマ『天気が良ければ伺います』(原題)も視聴率2%台が続く低迷状態。期待の青春スターを筆頭に、春にぴったりなロマンス作品が相次いで不振に陥っている。
他のドラマの状況も同じだ。MBCドラマ『365:運命をさかのぼる1年』(原題)は初回放送から視聴率4%台にとどまっており、『その男の記憶法』(原題)も3~4%台、俳優ユ・スンホ、イ・セヨン主演のtvNドラマ『メモリスト』(原題)も2~3%台の視聴率で苦戦中だ。
女優キム・テヒの復帰作として注目された『ハイバイ、ママ』も、4%台の視聴率を記録し、同枠で放送された『愛の不時着』の21.7%に比べて極めて低い数字を出した。
新型コロナ19の長期化によってテレビの視聴時間は増加している。
視聴率調査会社TNMSによると、3月の前年同期に比べ、1日の平均視聴時間が平日は80分、週末は69分も増加したが、その恩恵を受けたドラマは少なかった。
ドラマの不振が続く理由として、「共感しにくいストーリー」が挙げられうる。多くの視聴者が「味気ない」「共感できない」などの意見を示しているからだ。
テレビ関係者は「視聴者の共感を得ることがドラマの成否を左右する。新しい試みをたくさん行ったにもかかわらず、共感を得ることには及ばなかったようだ」と述べた。
好評の『夫婦の世界』に比べて10分の1の視聴率の差さ出るドラマが増え、「視聴率両極化」も際立つ見通しだ。動画配信サービスやIPTV(TVをネットに繋げるサービス)を通じてドラマを視聴する人が増えることで、人気作だけに関心が集中する傾向も強まっている。
前へ
次へ