映画『勝負』が紆余曲折を経て、ついにベールを脱ぐ。
3月19日、ソウル・龍山区のCGV龍山アイパークモールでは、『勝負』のマスコミ試写会、記者会見が開催された。主演のイ・ビョンホンをはじめ、コ・チャンソク、ヒョン・ボンシク、ムン・ジョンヒ、チョ・ウジン、そしてキム・ヒョンジュ監督が出席し、映画の見どころや制作の裏話を語った。
本作は、韓国囲碁界の伝説的棋士チョ・フニョン(演イ・ビョンホン)が、弟子であるイ・チャンホ(演ユ・アイン)に敗れたあと、勝負師としての本能を呼び覚まし、再び頂点を目指すという物語。
イ・ビョンホン、ユ・アインという実力派俳優同士の共演が話題を集めた本作は、2021年に撮影を終えたものの、ユ・アインが薬物常習使用の疑いを持たれたことで公開が延期。当初はNetflixで配信の予定だったが、約4年の歳月を経て最終的に劇場で公開されることが決まった。しかし、映画のポスターや予告編からはユ・アインの姿が完全に排除されていた。
キム監督は会見で「紆余曲折を経て、ようやく劇場公開にこぎつけることができた。それだけで感慨深く、嬉しい」と心境を語った。
また、作品の構成上、ユ・アインの出演部分を全カットすることは不可能だったと説明。実際に試写会でも、ユ・アイン演じるイ・チャンホが作品全体の約80%を占める重要な役割であり、彼を削ると物語が成り立たないと感じさせるほどだったという。監督自身も「精神的に苦しい時間を過ごした」と打ち明けた。
続いて、「正直に言えば、主演俳優として無責任な行動であり、非常に残念な出来事だったと思う。俳優である以前に社会の一員として誤った行動を取り、現在も処罰を受けている。その点について私は言及する立場にない」とも述べている。
そして、初共演だったユ・アインの印象を問われたイ・ビョンホンは、「思っていたより寡黙な後輩だった。現場で個人的に深い話をしたり、とも食事をする機会はほとんどなかったが、役に集中し、演技の際には真剣な姿勢を見せていた」と短くコメントした。
映画『勝負』は3月26日より韓国で公開。
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