韓国の気象キャスターが生前、職場で“いじめ”を受けていたという疑惑が登場したことにより、遺族が加害者と推定される同僚を相手に法的措置を取ることがわかった。
韓国公共放送のKBSは1月28日、気象キャスター、オ・ヨアンナさんの遺族が、故人のスマートフォンから発見された生前の通話記録、メッセージアプリの内容などを集め、同僚を相手に民事訴訟を提起したと報道した。
遺族は「その時に戻って苦痛を止めてあげたかったし、職場での優越的地位を利用した暴力や不幸なことが繰り返されないようにしたい。加害者と会社からは謝罪すらなかった」と伝えている。
オ・ヨアンナさんは昨年9月にこの世を去り、その事実は3カ月後の12月に報じられた。そして最近、彼女のスマートフォンから、原稿用紙17枚分、2750文字もの“メッセージ”が発見されたという報道がでたことで、再び注目を集めている。残されたメッセージには、職場の先輩からのいじめ被害が記されていた。
遺族の対応を受け、MBCは同日「弊社は最近確認されたという故人の遺書を現在持っていない。遺族が新たに発見したという遺書をもとに、事実関係の確認を要請するならば、MBCは最短で真相調査に着手する準備ができている」と発表。
その一方で、「ただし、明確に確認できる事実は、故人がフリーランスとして仕事をしながら、自身の苦衷を担当部署(経営支援局・人事チーム人事相談室、監査局クリーンセンター)や、ともに働いていた管理責任者たちに全く知らせたことがなかったという点」として、「故人が当時、会社に苦衷(いじめなど)を通報したり、責任ある管理者らに被害を少しでも知らせていたならば、会社は当然、相応の調査をしただろう」としている。
そして「MBCは職場でのいじめに対しては苛酷なほど厳しく処理しており、フリーランスはもちろん、出演者の通報が受け付けられたり、相談の要請が入った場合にも遅滞なく調査に着手することになっている」と強調した。
1996年4月30日生まれのオ・ヨアンナさんはソウル芸術大学の文芸創作科出身。2017年にはJYPエンターテインメントで練習生13期公開オーディションに参加し、「Hermoso Beauty賞」を受賞。副賞として3カ月の受講券を受け取るなど、一時はアイドル練習生を目指した。13期公開オーディションの同期にはNiziUのマコ、Stray Kidsのスンミン、元FANATICSのユンヘなどがいる。
その後、2019年5月に行われた韓国の伝統美人を選抜する「全国春香(チュニャン)選抜大会」で「スク」に輝いたオ・ヨアンナさんは、2021年にMBCの気象キャスター公開採用に合格し、同局で活動を続けていた。
(記事提供=OSEN)
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