シンガーソングライターの藤井風が、韓国で「日本アーティスト初の高尺スカイドーム公演」という快挙を成し遂げた。
藤井風は12月14日、韓国・ソウルの高尺(コチョク)スカイドームでアジアツアー韓国公演「Best of Fujii Kaze 2020-2024 ASIA TOUR in SEOUL」を開催した。
藤井風の来韓は2023年に開催した「Fujii Kaze and the piano Asia Tour」以来2回目で、当時はソウルの光云(クァンウン)大学東海文化芸術館で公演を披露した。そして今回、日本のアーティストとしては初めて、韓国のドーム球場である高尺スカイドームで公演を行った。
同日、ライブバンドとともにした藤井風は『死ぬのがいいわ』『きらり』などのヒット曲をはじめ、アンコール曲『さよならべいべ』など計19曲を披露し、観客を熱狂させた。
アカペラの『優しさ』で公演の幕を開けた藤井風は、『何なんw』『もうええわ』など連続でステージを披露。自らピアノを演奏する姿も見せ、公演の没入感を高めた。
また、『Feelin' Go(o)d』『花』『Workin' Hard』などのステージでは、ダンサーたちとともに華やかでエネルギッシュなパフォーマンスを見せ、会場を熱気の渦に包んだ。
藤井風はピアノやサックス、ショルダーキーボードなどさまざまな楽器を自ら演奏し、ミュージシャンとしての実力を遺憾なく発揮した。
公演の合間には「ソウル、アンニョンハセヨ(こんにちは)」「ポゴシポッソヨ(会いたかったです)」「ポッポチュセヨ(チューしてください)」「イェッポヨ(きれいです)」「カムサハムニダ(ありがとうございます)」など、韓国語で多くのコメントを伝え、親しみのある魅力も発散した。
高尺スカイドームを埋め尽くした観客は席から立ち上がり、一緒に歌を歌って踊り、拍手をして手を左右に振るなど、熱い呼応を藤井風に送った。特に、『満ちてゆく』のステージでは全員がスマートフォンのライトを点けて会場を彩る感動的な場面も演出した。
この日の公演のハイライトは、韓国の民謡『トラジタリョン』を編曲して披露した『まつり』のステージだった。韓国の観客のために特別に準備したこのステージは、公演会場の熱気を最高潮に引き上げた。
公演を終えた後、藤井風は「最後の公演に来てくださってありがとう。私は毎日より良い私になろうと努力している。いつか一番素敵な私になっているはずだから、私たち一緒に努力して、そこでまた会おう」と感想を伝えた。
なお、藤井風のアジアツアーは10月26日のシンガポール公演からスタートし、11月はマレーシア・クアラルンプール、タイ・バンコク、台湾・台北、中国の成都と上海、インドネシア・ジャカルタで、12月は香港、フィリピン・マニラで公演を実施。ツアーのフィナーレとなるソウル公演は9月のチケット販売開始直後に全席完売を記録するなど、公演前から高い注目度を集めていた。
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