「HYBEが我々（NewJeans）を嫌っているということを確信できました」
【写真】本名「ハニ・ファム」と書かれたプレート…国会で準備着々
デニムに白いシャツ、ニットベストという落ち着いた服装で国会に現れたのは、人気ガールズグループNewJeansのメンバー、ハニ。「ファンは私の心を知っているから」と笑顔まで見せた彼女は、終始堂々としていた。
韓国国会の国政監査に参考人として出席した彼女は、アイドルにとって慎重になるであろう質問にも、「ここに出てこなければ静かに進み、また葬られるだろう」と発言に躊躇がなかった。
韓国国会・環境労働委員会は本日（15日）午後、ハニとNewJeans所属事務所ADOR代表／HYBE最高人事責任者のキム・ジュヨン氏の2名を、雇用労働部・経済社会労働委員会・総合国政監査の証人、参考人として採択した。争点はNewJeansの“職場内いじめ問題”だ。
国政監査の参考人は出席義務こそないものの、ハニは9日にファンプラットフォームを通じて、「ファンとNewJeansのために国会に出ることに決めた」と明らかにしていた。
まだ若干20歳のハニ。国会で記者からファンの方々に一言という質問を受けると、「私があえて言わなくても、ファンの方々は皆知っているので別に言わなくても良い」とクールに返答する余裕すら感じられた。
雇用部は最近、「NewJeansいじめ事件」に関する陳情が約100件もソウル西部支庁に受け付けられたと明らかにした。去る9月、ハニはユーチューブの生配信で、同じくHYBE傘下レーベルであるBELIFT LAB所属のグループILLIT（アイリット）のマネージャーが、自身を見て「無視した」と言及。所属事務所内で“いじめられている”と主張したのだ。
ハニのこのような主張にNewJeansファンは、「HYBE内のNewJeansいじめ疑惑は実体的真実が糾明されなければならない必要性がある」とし、「勤労基準法の『専属捜査権』を持つ雇用部に捜査を依頼した」と陳情を受け付けたと知られた。
対してBELIFT LABは、監視カメラ映像と当該人物を調査した結果、事実ではないと対抗している。
そんななかでのハニの国政監査出席だ。ADORの前代表で、NewJeans生みの親でもあるミン・ヒジン氏と親会社HYBE間の紛争により、NewJeansが仲間はずれなどの差別待遇を受けたという疑惑の“実態”に対する関心が高まった。
国政監査でハニは、ILLITのマネージャーが「無視した」という発言に関して、「そのマネージャーさんは私と目が合ったのに、ついてくる（ILLIT）メンバーたちに『見なかったふり無視して』とおっしゃった」とし、「なぜこのようなことに遭わなければならないのか、その方がなぜそのようなことを言ったのか理解できなかった」と述べた。
続いて、「このような問題が一度や二度ではない」として、「デビューしてから偉い方と何度も会ったが、私たちの挨拶を一度も受けなかった。挨拶を受けないのは人間として礼儀がないと思う」と声を高めた。先立ってNewJeansメンバーの親たちは、HYBEのパン・シヒョク議長がNewJeansメンバーたちの挨拶を無視したと主張したこともある。
また、HYBE職員がNewJeansの活動成果に対して“逆バイラル”（意図的に否定的な評判を広めるる行為）をした証拠を確認したとも主張。「会社がNewJeansを嫌っているという感じだけでなく、確信できた」と強調した。
そして、ハニは同席していたキム・ジュヨン代表に対する批判も躊躇しなかった。証人として出席したキム・ジュヨン代表は、NewJeansへのいじめ疑惑に対して「保管期間が満了した監視カメラ映像を復元可能か、できる限りの措置を全て取った」と主張し、「私もハニの主張を信じている」と言及。しかし、ハニは「最善を尽くしていないと思う。十分にできることが、もっとあった。最初から私たちを守ってくれるとおっしゃったが、私たちを守ろうとする意志もアクションもなかった」と痛烈に批判したのだった。
このハニの発言にキム・ジュヨン代表は「アーティストの声に耳を傾け、コミュニケーションを強化する。現在の状況で当事者間の互いの主張が交錯する部分があり、事実関係を確認することが重要だ」として、「現在進行中の労働庁の調査に誠実に協力し、事実関係を明確に明らかにできるよう最善を尽くす」と回答した。
ハニは最後に「今日は職場内いじめと、いじめ問題を扱う場だ。このようなことを体験しながら、もちろん、法が世の中のすべての問題を解決してくれないが、人間として尊重すれば職場内いじめ、いじめ問題はなさそうだ」として目頭を赤くした。
さらに、「（職場内のいじめは）誰にでもやられる。誰も、このようなことに遭わないでほしいという気持ちで出てくることになった。先輩、同期、後輩、練習生たちは、このような心配はしないでほしい」と明るい未来になることを望んだ。
なお、ハニが主張したHYBE内でのいじめが「職場内いじめ」と認定されるためには、アイドルの労働者性が立証されなければならない。韓国の労働法上、いじめ禁止条項は労働契約を結ぶ労働者に該当するが、所属会社と専属契約を結ぶ芸能人は個人事業者の性格があるため、労働者性が認められにくいという見解が支配的であるためだ。
ただ今回の事件をきっかけに、芸能人の労働者性認定の可否が新たな話題になる可能性も提起されている。もしもＨYBEがNewJeansのメンバーを故意に追い出し、労働基準法上の違法行為に該当するという結論が出た場合には、過料賦課などの処分を受けることになる見通しだ。
◇ハニ プロフィール
2004年10月6日生まれ。本名ハニ・ファム。両親はベトナム人で、幼少期をオーストラリアで過ごしたため二重国籍を持つ。それでいて韓国語と英語も堪能。2022年7月にNewJeansとしてデビューする以前は、メンバーのミンジと共にBTSの楽曲『Permission to Dance』のミュージックビデオに出演。現在はGUCCIとARMANIのグローバルアンバサダーを務めている。
■【画像】「マネが無視しろと…」ハニが明かしたHYBEの現状
前へ
次へ
