20代の人気アイドルの熱愛ではない。不倫でも、特別珍しい恋愛でもない。
結婚適齢期といえる俳優リュ・ジュンヨル(37)と女優ハン・ソヒ(29)が交際を認めたなかで、2人をめぐる世論が異常なほど過熱している。
ついには2人に大きな関心を持たない人々まで話題にすることになった。俳優としては最悪のイメージダウンだ。デビュー以降、長らく築いてきた良いイメージを一瞬にして崩した2人の俳優のこの数日間を追ってみよう。
事の発端は3月15日。とある海外のオンラインユーザーが「ハワイのプールで韓国の有名スター2人がイチャイチャしている」と目撃談を上げた。
その投稿者は俳優の実名を出す代わりに、2人の出演作である『恋のスケッチ~応答せよ1988~』と『わかっていても』を載せ、意外な組み合わせだったリュ・ジュンヨルとハン・ソヒの熱愛説があっという間に拡散された。
すると双方の所属事務所が最初の対応に乗り出した。いずれの所属事務所も「ハワイに滞在しているのは事実だが、私生活は知らない」という限定的なファクトの確認で立場を示した。ごく一般的な熱愛説への対応で、悪くない選択だ。少なくとも嘘はついていないからだ。
だが同時に、リュ・ジュンヨルの“二股疑惑”が提起された。
先立ってリュ・ジュンヨルは『恋のスケッチ~応答せよ1988~』で出会い、7年交際したGirl's Day出身のヘリと2023年11月に破局している。「長らく付き合った恋人と別れたばかりだが?」という疑問は、リュ・ジュンヨルとハン・ソヒの交際開始の“時期”に対する疑問として広がった。
リュ・ジュンヨルとハン・ソヒの熱愛と“乗り換え恋愛”に対する言葉が広がっていたとき、“元カノ”であるヘリが自身のインスタグラムに投稿したコメントが大きな注目を集めた。ヘリは同日の3月15日、海外と推定される場所で撮った写真と共に、「おもしろいね」というコメントを載せて大衆の想像力を煽った。
ヘリの投稿をめぐり、リュ・ジュンヨルの二股疑惑に説得力が加わった。両者の所属事務所が熱愛を否定も肯定もしていない状況で、“カップルブレイカー”とされたハン・ソヒは我慢ができず、感情的な反応を見せた。
ハン・ソヒは自身のSNSにナイフを持った子犬の写真と共に、「私は恋人がいる人を好きになることも、関心を持つことも、関係性を付与することも、他人の恋愛を邪魔することもない。『乗り換え恋愛』の番組は好きだが、私の人生にはない」と、“乗り換え恋愛”を強く否定した。
続けて「私もおもしろいですね」と書き、ヘリを狙い撃ちして議論に火をつけた。ヘリによって自身が“乗り換え恋愛”という烙印を押されたかのように反応し、不必要な“神経戦”が始まったのだ。元カノと今カノのケンカに、大衆はポップコーンを片手に見物するようになった。
結局のところ、ヘリが主語なしに書いた「おもしろいね」というコメントにハン・ソヒが過剰な反応を見せたことで、リュ・ジュンヨルとハン・ソヒの熱愛説は別の方向に過熱し始めた。
その結果、元恋人のヘリに触れたハン・ソヒに対する非難が高まり、熱愛説に対して沈黙するリュ・ジュンヨルに対する批判まで起きた。
すると、せっかちなハン・ソヒが再び急発進した。彼女は3月16日未明、自身の個人ブログに長文を載せ、リュ・ジュンヨルとの熱愛を認め、再び念入りに“乗り換え恋愛”疑惑を釈明した。
ハン・ソヒは「お互いに心をやりとりした当時はすでに2024年の初めであり、その方(ヘリ)との破局は2023年初めで、破局した記事が11月に出たと聞いたことがある。この事実を土台に、私は私の心を確認して関係を持続した」と書いた。
続けて、「ただじっとしていれば良かったのに、私が乗り換えをしたという各種デマと話が見たくなくても見えるので、しばらく理性を失って欠礼を犯したようだ。この点はその方(ヘリ)にお詫びし、見えるところにおいて、皆さんに賢明に対処できなかったことを心から謝罪する」と頭を下げた。
だが今度は、「リュ・ジュンヨルとヘリが2023年初めにすでに別れ、しばらく後の11月になって破局の記事が出た」という説明が問題になった。2人の交際と破局の時期をハン・ソヒが取り上げること自体が無礼な問題だったためだ。
熱くなった頭のまま吐き出すハン・ソヒの言葉は、そのままハン・ソヒのイメージを損ねるブーメランとなり、最終的に彼女は3月17日、ブログの書き込みをすべて削除して非公開に切り替えた。新人時代からファンとコミュニケーションしていた窓口を閉鎖することになったのだ。
同日の3月17日、熱愛説の主人公であるリュ・ジュンヨルは帽子にサングラス、マスクをしたまま固い表情で帰国した。今カノのハン・ソヒと元カノであるヘリの神経戦が続いた後、3月16日午前に熱愛を認めたリュ・ジュンヨルは、結果的に「女の後ろに隠れた卑怯な男」になってしまった。
リュ・ジュンヨルとハン・ソヒの両方にとって、最悪の結果だ。2人は映画やドラマなどで主演級の俳優として活発に活動している。演技力だけでなくスター性までも兼ね備えた2人の熱愛が祝福されない“事件”になってしまったのは、あまりにも未熟な対応が原因だ。
皆に祝福され、スムーズに始まる熱愛がそれほど多いわけではないが、多くの俳優カップルが恋愛公開過程で起こしたスキャンダルと比較しても、今回の対応は「誤った例」といわざるを得ないだろう。
◇ハン・ソヒ プロフィール
1994年11月18日生まれ。韓国・蔚山(ウルサン)出身。2016年にSHINeeの楽曲『Tell Me What To Do』のミュージックビデオの出演で芸能界入りし、2017年のドラマ『ひと夏の奇跡~Waiting for you』で本格女優デビュー。ドラマ『夫婦の世界』でブレイクし、以降『わかっていても』『マイネーム:偽りと復讐』『京城クリーチャー』など数々の話題作に出演した。デビュー時から大手食品メーカーや化粧品メーカーなど、様々な企業のCMモデルを務めた。
◇リュ・ジュンヨル プロフィール
1986年9月25日生まれ。2014年に短編映画『ソーシャル・フォビア』でデビュー。人気ドラマ『恋のスケッチ~応答せよ1998~』でキム・ジョンファン役を熱演し、一躍注目を浴びた。その後、映画『タクシー運転手 約束は海を越えて』(2018年日本公開)、『ザ・キング』(2017年)、『金の亡者たち』(2019年日本公開)と、数々の話題作に出演。2017年には『恋のスケッチ』で共演したGirl's dayヘリと交際を認め、大きな話題を呼んだが、2023年11月13日に「破局した」と報告した。
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