韓国で大ヒット中の映画『ソウルの春』(原題)を団体で鑑賞したという理由だけで、とある高校の校長を告発した事件について、検察が不起訴処分とした。
12月29日、ソウル中央地検・刑事1部(キム・スンホ部長判事)は、高校の校長A氏が職権乱用権利行使妨害の疑いで告発された事件を却下処分したと発表した。
検察関係者は、「告発状の内容だけでも、校長A氏が不当に職権を乱用した事実は認められないことが明白だ」と説明した。
これに先立ち、保守団体とYouTubeチャンネル『カロセロ研究所』などは、『ソウルの春』の団体鑑賞を進めたソウルの公立高校の校長を職権乱用疑惑で告発した。
また、保守団体を批判したと見られた「実践教育教師の会」幹部を名誉毀損罪で告発もした。
保守団体たちは、『ソウルの春』を団体鑑賞することで学生たちを扇動し、歪曲された歴史意識を植え付けると主張している。
『ソウルの春』は12・12軍事反乱を描いた映画だ。
「12・12軍事反乱」は、1979年12月12日にチョン・ドゥファンがノ・テウなどを率いた軍部内の私組織「ハナフェ」を中心とする新軍部が起こした事件である。
『ソウルの春』では、俳優ファン・ジョンミンが「チョン・ドゥグァン役」、俳優チョン・ウソンがチョン・ドゥグァンと対立する人物「イ・テシン役」を演じている。
映画は公開から33日ですでに観客1000万人を突破し、28日時点で累計観客数111万5312人を達成した。
現在、韓国の映画街は『ソウルの春』のほか、イ・スンシン将軍の最後の戦闘を描いた映画『ノリャン:死の海』(原題)が公開6日で累計観客数200万人を突破するなど、活気を帯びている。
■【写真】“軍人役”チョン・ヘイン、『ソウルの春』の特別出演が話題
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