韓国の国税庁は12月15日、2022年の高額・常習滞納者6940人、不誠実寄付金受領団体31団体、脱税犯47人の人的事項などを国税庁ホームページで公開した。
公開した実名資料によると、そこにはソウル市に居住するチャン・グンソクの母親チョン・ヘギョン氏の名前もあった。
チョン氏は芸能事務所Tree J Companyを運営しながら、海外で得た法人所得と個人所得の一部を自分名義や他人名義の海外金融口座に振り込んで隠した疑いがあり、国税庁の税務調査を受けた。
税務調査の結果、総合所得税と法人税18億5500万ウォン(約1億8550万円)を脱税したことが確認され、国税庁が告発して脱税額は追徴。懲役2年6カ月(執行猶予4年)と罰金30億ウォンの罰を受けた。
同じくソウル在住のイ・ジュンギョン氏は2005年にデビューしたHIPHOPミュージシャンで、「Dok2(トッキ)」という芸名で活動していたが、2019年に総合所得税など計5件3億3200万ウォン(約3320万円)を滞納したと公開された。
ふたりのような高額滞納者と脱税者は、一定基準を越えれば韓国の国税徴収法によりその名が公開されることになる。
韓国の国税庁は2004年から毎年、高額・常習滞納者名簿を公開し、誠実納税義務履行を誘導しようとしているのだ。
公開項目は滞納者の氏名・商号(法人名)、年齢、職業、住所、滞納額の納付期限および滞納要旨であり、滞納者が法人の場合には法人の代表者を併せて公開される。
今年の新規公開対象者は個人4423名、法人2517社で、滞納総額は4兆4196億ウォン(約4419億6000万円)だった。
チャン・グンソクの母親チョン氏のような脱税の場合、2021年1月1日から同年12月31日まで脱税罪で有罪判決が確定した者のうち、年間脱税額が2億ウォン以上の者が公開される。
今回の脱税者名簿公開対象者47名の平均脱税額はおよそ15億ウォンで、刑事裁判の結果、2名(罰金刑)を除く45名に懲役刑(実刑6名、執行猶予39名)が言い渡された。
主な義務違反事例は虚偽税金計算書の受け取り、他人名義の事業者登録、借名口座利用収入金額の漏れなどだった。
大衆から愛される芸能人が誠実納税で模範納税者になる場合もあるが、芸能人たちが高額滞納や脱税などで、その名簿が公開されることがないことを願う。
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