10月21日、ソウル広津(クァンジン)区で行われた制作報告会に参加したファン・イノ監督は、「初めて台本を受け取ったときは、爆弾に関連した映画だった。台本を読みながら、幼い頃に行ったプールが思い浮かんだ。笛の音がすると作動する爆弾はどうかとアイデアを出した」と説明した。
キム・レウォンはテロのターゲットになった元海軍副艦長に扮する。彼は「人物に対する努力よりは、次々と起こる事件のリアルさを生かすために努力した。自動車のシーンは追撃もあり、事故シーンもある。CG処理しても良い部分や事故が起きたシーンはすべて直接運転した」と打ち明けた。
そういった努力のおかげで、編集版に対しても皆が親指を立てたという。キム・レウォンは「作品がよく出て内部的にはすでにお祭りの雰囲気」とし、「(主演した)映画『ひまわり』が封切りして15年が過ぎたが、制作会社の代表の中学生の息子も知っている作品だ。ところが今回、代表作が変わりそうだ」と期待感を表わした。
イ・ジョンソクは爆弾の設計者で、メンサ出身の海軍大尉役を演じる。彼は「個人的にアクションが苦手だ。やらなくていいのであれば、避けたがるほう」とし、「初めてシナリオを受けて決めるまではアクションシーンがなかったが、次第に人を殺すシーンとアクションシーンが増えていた」と話し、笑いを誘った。
続けて「事前準備が足りなかったので、当日にアクションチームの助けを受けて、必死に生きようとする生もののアクションが出てきた」と打ち明けた。
これまで『V.I.P. 修羅の獣たち』『魔女 Part2. The Other One』らで強烈な印象を見せたイ・ジョンソクは、「意図があって強いキャラクターを演じたわけではない」とし、「今回のキャラクターは根底に悲しみがある人物という点で前作と差別化される。前作のキャラクターたちは冷笑的で、感情的な部分が欠如したとすれば、『デシベル』は圧縮された感じを立体的に表現しようとした」と伝えた。
今作で本格的なスクリーンデビューを果たすチャ・ウヌは、海軍潜水艦の音響探知副士官役を演じた。また、チョン・サンフンがテロ事件に同行することになった取材記者を、パク・ビョンウンはテロのターゲットになった副艦長を影のように付きまとう軍事安保支援司令部の要員を演じる。
パク・ビョンウンは「チャ・ウヌ氏には今日初めてお会いしたけど、本当にかっこいい。まるでCGのようだ」とし、「こんなにハンサムな人は初めて見る」と話して客席を笑いに包んだ。
ファン・イノ監督は「キム・レウォンは後ろ姿から人生の重みが感じられる。イ・ジョンソクは暴走機関車のようなエネルギーと集中力を見せてびっくりした。チャ・ウヌはとても上手で台詞が増えた」と、各俳優に対する愛情を表わした。
映画『デシベル』は来る11月16日、韓国で公開される予定だ。