韓国音楽界で問題視されてきた“音源買い占め”疑惑、初めて公式に認める芸能事務所が登場

2021年11月04日 話題

歌手ヨンタクの所属事務所代表が、“音源買い占め”疑惑を認めて謝罪した。韓国音楽ファンに衝撃が広がっているなか、音源買い占め疑惑を初めて公式に認めた事例という点からも注目に値する。

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11月4日、MILAGROエンターテインメントのイ・ジェギュ代表は、昨年に続いて再び浮上したヨンタクの歌『お前がなぜそこから出てくる』(原題)の音源買い占め問題について、「今回の事件の疑いをすべて認めており、深く反省して後悔している。調査に誠実に取り組み、事実関係を疎明した」と明らかにした。

ソウル警察庁は去る11月1日、『お前がなぜそこから出てくる』の音源買い占め(音楽産業振興に関する法律違反)容疑を捜査した末、イ代表を起訴意見で検察に送致した。イ代表はA氏にお金を渡して音源買い占めを依頼した疑いを受けている。

イ代表は「無名歌手の曲を多くの方々に知らせようとする個人的な欲によって、しばらく理性を失い、やってはならない行動をした」とし、「所属事務所の代表として身の振り方を間違った点を深く反省し、心から後悔している」と謝罪した。

また、所属アーティストのヨンタクについては、「今回の件は私が独断的に進行した。長い無名時代の末、オーディション番組で自分の能力だけで注目されるようになったアーティストに、迷惑をかけて申し訳ない」と伝え、自分が単独で行ったことであることを強調した。

(写真提供=MILAGROエンターテインメント)歌手ヨンタク

MILAGROエンタ側は昨年3月、まったく同じ疑惑を一度否定したことがある。とあるメディアは、MILAGROエンタ側が2018年10月に『お前がなぜそこから出てくる』発売当時、音源買い占めを依頼した状況が明らかになったと報じたが、同社側は「当社と関連する音源買い占めの主張は事実ではない」と否定し、「規模が小さい会社なので歌手への支援に限界があり、良い活動のために周囲に助力を求めていろいろな努力をしてきたが、その過程で会社の未熟さでヨンタクに困難にならなかったか重い心だ」と明らかにした。

しかし、それから約1年半後、疑惑は事実となり解明は嘘となった。

これまで韓国音楽界では、継続的に音源買い占め議論が浮上し、騒々しかった。昨年3月、国民の党キム・グンテ候補が、アンダーマーケティング会社が違法に取得した一般人のIDを悪用して音源チャートを操作した状況と証拠を公開するという内容の記者会見を開き、その記者会見で言及された歌手たちの所属事務所が直ちに事実無根だと反論するなどの騒動があった。

そうかと思えば、歌手パクキョンが2019年にSNSを通じて何人かの歌手の実名を挙げ、「(彼らのように)音源買い占めを少しやりたい」という文章を投稿して大きな波紋を呼んだこともある。パクキョンは一部アーティストから訴えられ、罰金刑を受けた。

SBSの報道番組『それが知りたい』(原題)でも音源買い占めと関連して掘り下げたことがあるが、他の問題に比べると疑惑をすっきりと解明することはできなかった。

それほど「実体がない」とも伝えられてきた音源買い占め論議であっただけに、初めて公式に認める事例が生じたことで、その実体に近づくことになった。

(記事提供=OSEN)

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