3月25日、歌手IU(アイユー)が自分の20代を描いた5thフルアルバム『LILAC』で帰ってきた。2017年に発表した『Palette』以来4年ぶりのフルアルバムとなる。
今年で29歳(韓国式年齢)となったIUは、これまで培ってきた音楽的才能を出し尽くした。20代の最後であり、これから迎える30代の新たなIUを期待させるアルバムになっている。
リード曲『LILAC』は、ファンキーなリズムの軽快なポップサウンドと、IUのボーカルが完璧に調和されており、リスナーの耳を惹きつける。リズミカルなベースラインをはじめ、ポップな要素の組み合わせた70~80年代のディスコサウンドが中毒性たっぷりだ。
10年間の恋愛を終え、春の歓声の中で“甘い別れ”を迎える恋人の語を描いた『LILAC』で、IUは「さよなら私たち 春の日のクライマックス」「さよなら 花びらのような さよなら」「どんな別れがこれほど甘いのだろう」といった歌詞を通じて20代とのお別れ、30代との初めましてを感じさせる。
アルバム名にもなった「ライラック」の花言葉は「初恋」そして「若き日の思い出」だ。20代の最初のページから最後のページまで見守ってくれたすべての人々への感謝を込めつつ、華やかでありながらも少し寂しげな、IUならではの挨拶のようだ。
今回のアルバムには『LILAC』のほか、ダブルリード曲『Coin』や『Flu』『My Sea』など全10曲が収録された。作詞家としても頭角を表してきたIUは、今回のアルバムも全曲作詞を手がけ、完成度を高めた。また、Naul、楽童ミュージシャン(AKMU)のイ・チャンヒョク、DEANらとのコラボを通じて、一段と広がった音楽性を披露している。
去る1月に先行公開された『Celebrity』が今も音楽チャートの上位をキープしている中、ニューアルバムの収録曲もチャートを占領する見込みだ。4年ぶりにカムバックしたIUが今回も“K-POPクイーン”の貫禄を見せつけるか、関心が集まっている。
前へ
次へ