同じBLACKPINKのメンバーでありながら、ロゼは差別騒動に巻き込まれ、ジスは特別待遇を受けた。
両者の対照的な姿は、ブランド側の姿勢に改めて疑問を投げかけている。
ジスは最近、パリで開催された「ディオール2026春夏ウィメンズコレクション」で大きな注目を集めた。
仏メディア『ヴォーグ・フランス』は「ディオールのミューズであり友人でもあるジスが、パリ訪問中に再び大きな話題を巻き起こした」と伝えた。
ジスは車から降りるとすぐに、ディオールの広報ディレクターに案内されて挨拶を交わした。その前には、自身の名前を叫ぶファンに手を振って応え、会場に入るまで多くの報道陣や写真家たちがジスを追いかけた。
会場内では、ジスはオスカー受賞俳優のマイキー・マディソン、ジェニファー・ローレンス、グレタ・リーの間に座った。また、同じディオール・ビューティーモデルであるアニャ・テイラー=ジョイ、ウィロー・スミス、ジェナ・オルテガと会話を交わし、親密な関係をうかがわせた。
さらにジスは、ディオールのVVIPたちとも交流した。ディオールCEOのデルフィーヌ・アルノーがショー終了後、ジスが退場する前に言葉を交わす姿が目撃された。また、パルファン・クリスチャン・ディオールCEOのヴェロニク・クルトワは、ジスに「本当に素敵で有名ですね」と声をかけた。
ジスに対するディオールからの最高待遇は、これだけでは終わらなかった。ディオールの公式SNSアカウントは、全プラットフォームにジスの映像を即時に投稿。数々の著名人が集うなかでも、ディオール・ショーのメディア露出を常に先頭で牽引したのはジスだった。
そんな好待遇のジスと対照的だったのは、ロゼだ。
ロゼは9月30日(現地時間)、パリで開催されたサンローラン2026年春夏ウィメンズコレクションに出席。グローバルアンバサダーとして最前列に座り、ヘイリー・ビーバー、ゾーイ・クラヴィッツ、チャーリー・XCXとともにフォトウォールでポーズを取った。
しかし『ELLE UK』の公式インスタグラムは、4人が並んだ写真を共有する際、右端に立っていたロゼを切り落とした状態で投稿し、大きな議論に。追い打ちをかけるように、チャーリー・XCXがショー後に投稿した写真でも、ロゼは暗い影の中に写り込み、再び議論が持ち上がった。
また現場映像では、ショー最前列で4人が並んで座るなか、ゾーイ・クラヴィッツ、ヘイリー・ビーバー、チャーリー・XCXが活発に会話を交わす一方、ロゼは隣で静かに座っている様子が映された。特にチャーリーが背を向けて他の2人とだけ会話し、ロゼが一瞬その方向を見つめた後、視線を床に落とすような姿を見せたりもした。
最終的に『ELLE UK』は10月2日(現地時間)、「心よりお詫び申し上げる。誰かを不快にさせる意図はまったくなかった」と釈明し、投稿を削除したが、人種差別をめぐる論争は一層拡大している。
ジスのようなVIP待遇でなくとも、ロゼにはより誠意ある扱いが必要だった。その姿勢こそがブランドの品格を決定づけるのではないだろうか。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
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