現役のK-POP男性アイドルとして初めてカミングアウトをしたJUST B(ジャストビー)のベインが、自らの胸中を初めて打ち明けた。
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9月25日、タレントのホン・ソクチョンのYouTubeチャンネル「ホン・ソクチョンの宝石箱」で公開された『アイドルなのにカミングアウトを?? What?』というタイトルの最新動画では、ベインがゲスト出演した。
ベインは今年4月に行われたJUST Bのワールドツアー「JST ODD」米ロサンゼルス公演において、「自分がLGBTコミュニティの一員であることを誇りに思う」と発言した。これは韓国国籍を持つ男性アイドルグループのメンバーとして初めてカミングアウトした事例となった。
今回ベインがゲスト出演したYouTubeチャンネルを運営するホン・ソクチョンも、2000年に韓国芸能人として初めて自らを同性愛者であることをカミングアウトし、注目を集めた人物だ。そんな彼のコンテンツで、ベインは自身のカミングアウトの経緯をこう語る。
「実際、計画的に“この日に(カミングアウト)しよう”と薦めたわけではなかった。当日のリハーサルで決心し、メンバーと会社に“カミングアウトしたい”と伝えたら、やってみようと言ってもらえた。ツアーではソロステージを準備していて、レディー・ガガの『Born This Way』を選び、ファンに“サイン”も送っていた」
ベインが自らのセクシュアリティを自覚したのは練習生時代だったという。「練習生を始めてから、“自分は男性が好きなんだ”と気づくようになった。それを知ってから、“自分はこうしていていいのかな”、“練習生を続けていいのかな”とすごく不安だった。自分のアイデンティティのせいで、この先どうなるか誰もわからないから、“騙しているのではないか”、“会社を欺いているのではないか”という想像も幼いときにした」と、当時の“恐怖心”を打ち明ける。
漠然とした不安と恐怖の中で、ベインはホン・ソクチョンに相談することも考えた。「カミングアウトをして熱心に活動している先輩は、ホン・ソクチョンさんしかいらっしゃらなかったのではないか。助言を求めるところもなく、両親も友人も知らず自分ひとりだけが知っている状態だったので、先輩にどう連絡をしようか考えていた。ただ、怖かった」という。
ただ、実際にホン・ソクチョンと対面したことで考えが変わった。「本当に嘘ではなく、“自分もあの方のように生きなければならない、堂々と生きよう”と思った。自分はアイドルとして音楽をやっているから、音楽で影響力を与えられる存在になりたい。そう考えて、素敵なマインドを持って生きなければならないと思った」と尊敬の念を示す。
カミングアウト後の変化については、「自分の中でもう一つ、新しい視線ができた感覚だ」と語る。「これまでは心の中だけで考えていたとすれば、カミングアウトをしてからはあれもこれもできる、こんな話も、あんな話もできるといった感じだ。これまでは歌詞を書くときに“女性”や“彼女”などと書くか、あるいは性別をぼかすしかなかったが、今は自分の曲であれば気楽に書けるようになった。些細なことに思えるかもしれないが、自分にとっては可能性が広がり、夢をより大きく描けるようになった」とも強調した。
一方で、否定的な反応もあった。ベインは「(カミングアウトをしたロサンゼルス公演では)8割が応援してくれていたが、韓国に戻ると殺伐としていた。反対が8割だった。その瞬間、“やはり間違ったのか”と怖くなった。現実を直視多様な感じがした」と率直な心境を明かす。
また、グループのメンバーへの申し訳なさも吐露した。「自分一人であれば(カミングアウトを)後悔しなかったと思うが、実際にはグループに所属している。大切で家族のようなメンバーだからこそ、自分のせいで一緒に良くない話も見て聞かなければならず、誤解を受けることになる。メンバーたちはゲイではなく、自分だけがゲイだ。でも、“君らは全員ゲイなのか?”と誤解されるのは嫌だ。そういったものを自分はすべて見てしまうが、“全部自分のせいだ”とは思わないようにしている。そう考えると崩れてしまうから」と伝えた。
そんなベインは最後、ファンに向けて「驚かせてしまったと思うが、“気づいていた”、“知っていた”と言ってくれる方も多かった。ただありのままの自分を理解し、受け止めて愛そうとしてくれることに感謝している」と感謝の思いを届けていた。
(記事提供=OSEN)
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