女優のイ・ハニが夫とともに書類送検された。
ソウル江南警察署は12月23日、イ・ハニと夫のチャン氏、そして法人「ホーププロジェクト」を、大衆文化芸術産業発展法違反の疑いで書類送致した。
警察の捜査は「企画業の登録義務を履行しないまま、マネジメント事業を運営していた」という点に焦点が置かれた。
韓国の大衆文化芸術産業発展法第26条第1項では、芸能事務所または芸能人が法人、あるいは個人事業者(1人を超える形態)としてマネジメント事業を行う場合、文化体育観光部に大衆文化芸術企画業として登録するよう定められている。違反した場合、2年以下の懲役または2000万ウォン(約200万円)以下の罰金が科され得る。
イ・ハニは2015年に「株式会社ハニ」を設立した後、法人名を「イレユン」「ホーププロジェクト」へと変更し、2023年1月まで代表取締役兼社内理事として在任した。その後は夫のチャン氏が代表を務め、イ・ハニは社内理事として名を連ねている。
問題とされたのは、この期間、同登録を行わないままマネジメント事業が続いていた点だ。
警察はこうした構造を根拠に「法人形態の企画会社が登録義務を履行していなかった」と判断したという。イ・ハニが現在所属する「チームホープ」とは別に、個人事務所の性格を持つ「ホーププロジェクト」を運営してきた点も、捜査過程で併せて検討された。
一連の経緯を受け、イ・ハニ側は遅れて手続きを進めた。所属するチームホープは12月24日、公式コメントで「ホーププロジェクトは10月28日に大衆文化芸術企画業の登録を完了した。今後の関連手続きにも誠実に臨む」と明らかにした。ただし、事後的に登録を終えたからといって、刑事責任が消えるわけではない。
今回の事件は、ソウル地方国税庁が昨年、イ・ハニに約60億ウォン(約6億円)を追徴した税務問題とは別件とされる。イ・ハニ側は当時、「脱税ではなく、二重課税の問題を法的手続きで争っている」と説明していた。警察も今回の書類送検が税金問題と直接結びつくものではないと一線を引いている。
検察は今後、実際のマネジメント業務の範囲、収益構造、法人運営の実質的な主体などを中心に、違法性の有無を判断する見通しだ。イ・ハニと夫のチャン氏は身柄を拘束されない形で捜査を受けることになる。
◇イ・ハニ プロフィール
1983年3月2日生まれ。2006年のミス・コリア優勝者。2009年に放送された『パートナー』(KBS)で女優デビューし、その後も多彩なドラマ作品を通じて存在感を見せてきた。特に2017年に放送された時代劇ドラマ『逆賊-民の英雄ホン・ギルドン-』では、主人公の運命の恋の相手チャン・ノクスを熱演。2021年のドラマ『One the Woman』(原題)では1人2役に挑戦し、ドラマを大ヒットへと導いた。2021年12月に一般男性と結婚。2022年6月に長女を出産した。
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