「とてもありがたかった。重要な役目であり、鍵を握る人物なので誰が演じるのかとても気になっていて、ヴェンサン・カッセルが出演すると知ったときは本当に驚いた。シナリオを見て興味を持ってくれたという。テーマが他国の現代史だから関心を持てなくても仕方ないと思っていたけど、そんなことはなかったようだ」
実際にヴァンサン・カッセルと共演した感想についても、こう振り返る。
「実際会ったときは、プロフェッショナルぶりに驚いた。存在感と独特のカリスマ性は圧倒的だ。見逃した行や段の隙間を埋めるような演技だった。他国の言語で演技しているというのに違和感がないことが驚きで、彼は特別だと思ったし、その瞬間を逃したくなかった。
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スイーツと韓国にとても興味があるそうだ。韓国の美容にも関心を持っていて、化粧品をおすすめした」
演技はもちろんのこと、『国家不渡りの日』はIMF経済危機当時、多くの人々が知ることのなかった事件の裏側を深く掘り下げている。ストーリーに込められた確かなメッセージ性は、現代にも通用する。
キム・ヘスもやはり、ストーリーの主題に言及している。
「単に辛く苦しい時間を過ごしたという事実だけではなく、現代を生きる私たちに対するメッセージも投げかけている。
当時を経験した方たちは、多くのことを新しい視点で振り返ったそうだ。また、幼い甥も試写会でこの映画を観て、漠然とした好奇心を離れて多くを知ることができたという。当時の人々が苦難の時期を乗り越えたということを、実感してくれたら嬉しい」(つづく)