スキャンダルに対する「釈明」が、かえって火に油を注ぐ結果になってはいないだろうか。
女優・永野芽郁と俳優・田中圭の不倫疑惑をめぐり、『週刊文春』が“密着写真”に続いて「不倫LINE」まで公開し、事態はさらに混迷を極めている。
2人は最初の謝罪コメントのなかで「誤解を招くような軽率な行動」と伝え、今回も「そのようなやりとりはしていない」と主張しているが、もし流出したLINEのやり取りが事実であれば、釈明がさらに立場を追い詰めているように見える。
この一件を見ても感じることだが、最近の芸能界はスキャンダルそのものよりも、それにどう対処するかという「対応の仕方」が問われている。
それは韓国の芸能界でも同じで、釈明が事態に火に油を注いだケースが後を絶たない。
たとえば歌手のBoAは4月、飲酒配信中にタレントのパク・ナレに対し不適切な発言をしたことで批判を浴びた。
彼女は、酔った様子でファンのコメントを読みながら交流していた際、チョン・ヒョンムとパク・ナレの熱愛説に関する質問が出ると、BoAが「付き合わないと思う。オッパ(チョン・ヒョンムのこと)がもったいない」と発言し、無礼だと非難された。
騒動が大きくなると、謝罪の投稿を出したものの、その直後に自身のつらい心境を綴った長文を公開。これが新たな波紋を呼び、「なぜ謝罪の場で自分語りをするのか」とファンの不満を買った。
ボーイズグループTHE BOYZのソヌは、移動中に落としたイヤホンを自分で拾わずに「俺のイヤホン!」と叫んでその場にとどまり、警護員が代わりに拾って手渡す動画が拡散され、その横柄な態度が議論となった。
この動画に対して、女優のナナが「叱られなきゃね」と公開的に非難したことで、注目が一気に高まった。
問題だったのは、その後の対応だった。ソヌは失望の声に対し、「言葉も出ない」と反発し、「短い動画だけで非難されるのが怖い」と不満を表明。結果的に事務所が「責任は会社にある」と釈明するに至ったが、すでに信頼は失われていた。
女優ハン・ソヒの熱愛騒動も典型的な例といえるかもしれない。
2024年3月、ハン・ソヒに俳優リュ・ジュンヨルとの熱愛説が浮上すると、リュ・ジュンヨルと長らく交際した元恋人であるGirl's Day・ヘリとの二股疑惑が浮上した。
ハン・ソヒ本人はブログでこれを強く否定したが、その語調があまりに感情的だったため、かえって疑念を深める結果に。最終的に投稿をすべて削除して、リュ・ジュンヨルともスピード破局することとなった。
こうした韓国芸能界での一連のケースは、スキャンダルそのもの以上に「釈明の仕方」がいかに重要かを示している。
これは日本でも同じだ。今回の永野芽郁と田中圭の一件も、報道された内容が事実であれば、「誤解を招いた」とする初動の釈明が、むしろ信頼を損なう結果になりかねない。
沈黙しても非難され、語れば語るほど疑いが深まる。そんな時代において、いま芸能人に求められているのは、単なる謝罪や弁明ではなく、いかに「言葉の温度」と「発信のタイミング」に配慮できるかが問われているのかもしれない。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
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