新型コロナウイルス感染症の余波が、女子サッカーにも影響を及ぼしている。
2020東京五輪アジア最終予選でグループBを首位通過した女子サッカー韓国代表は、プレーオフで中国と対戦する。プレーオフはホーム&アウェーで行われ、第1戦は3月7日に韓国ホームの龍仁(ヨンイン)で開かれる。
問題は第2戦だ。
3月11日に予定されている第2戦は、現時点で開催地が確定していない。通常通りならば中国で開催されるべきだが、現地はコロナウイルス感染症によって非常事態に陥っている。
2月18日現在、中国では感染者だけで7万人を突破し、死亡者は2000人を超えた。湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルス感染症が全域にまで拡大していることからも、試合開催はほぼ不可能と考えていいだろう。
2月13日にオーストラリアでグループステージを終えた中国代表の選手たちは、現在も中国に帰らずオーストラリアに滞在しているという。
中国へ帰れば感染のリスクが高く、翌月のプレーオフに出場することも難しくなる。オーストラリア滞在を選択するのも仕方がない。
このような現状で試合を開催する方法は2つある。
1つは、第1戦と同じく第2戦も韓国で開催することだ。
韓国は周辺国よりも比較的に新型コロナウイルス感染症の拡散が遅く、移動の負担も少ない。中国代表にとっても検討可能な選択肢だろう。
しかし中国代表としては2試合ともアウェーで戦うことになり、韓国に大きなホームアドバンテージを与えてしまうため、素直には受け取れない選択肢だろう。
現実的に見れば、アジアの第3国で試合を開催するというもう1つの方法を選ぶ可能性が高い。その場所はオーストラリアであるかもしれないし、新型コロナウイルス感染症の被害が少ない周辺国であるかもしれない。
選択権は本来、開催権限を保有する中国サッカー協会が手にしている。中国は持続的にアジアサッカー連盟(AFC)と対話し、第2戦の開催方法について模索している。
韓国サッカー協会関係者は「我々には決定権がないため、待つほかにない。我々はホームでの試合に集中すれば良い状況だ。プレーオフの準備に支障はきたさないだろう」と話した。
混乱した状況とは別に、女子サッカー韓国代表は2月22日に坡州(パジュ)国家代表トレーニングセンター(NFC)に集い、プレーオフの準備を行う。
欧州組のチ・ソヨン(28・チェルシーFCウィメン)やチャン・スルギ(25・マドリードCFフェミニーノ)らは所属チームの日程により代表を離脱。国内組25人が集まり、最後の調整を行う予定だ。
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