男子バスケットボール韓国代表(世界ランキング50位)が、日本代表(同26位)との2連戦で“実利”と“希望”の2つをすべて手に入れた。
アン・ジュンホ監督率いる韓国代表は7月5日と7日、東京都の有明アリーナで行われた日本代表との親善試合2連戦で1勝1敗を記録した。特に、5日の第1戦では接戦の末85-84の勝利を収めた。7日の第2戦は80-88で敗れた。
パリ五輪出場を控えた日本は、国内での最後の強化試合に向けて最精鋭メンバーを揃えた。
一方、韓国はこれまで代表をけん引した30代のベテランを外し、平均年齢24歳という若手中心のチームを構成した。招集からわずか4日のみチーム練習を行い、日本に向かった。
今年1月から指揮官の座に就任し、2011年以来13年ぶりの現場復帰を果たしたアン・ジュンホ監督は、日本との2連戦に向けて“実利”を選んだと言える。
五輪本大会を目前に控えた日本は、NBAのロサンゼルス・レイカーズで活躍する八村塁(26)も招集した。新シーズンから日本のBリーグでプレーする渡邊雄太(29)もNBAで活躍したメンバーであり、帰化選手のジョシュ・ホーキンソン(29)も名を連ねている。
五輪に向けてはオーストラリアとも強化試合を行うなど、試合感覚や組織力では韓国より優位だった。
そのため、例えベストメンバーで対戦しても勝つという保障がなかったこともあり、アン・ジュンホ監督は短い招集期間も考慮したうえで、若手にチャンスを与える方針でメンバーを選出したものとみられる。
ただ、期待以上の結果を得られた。なかでも、昨季に大きく成長したガードのイ・ジョンヒョン(25、高陽ソノ・スカイガンナーズ)が国際舞台でも通じるという自信を得た。
イ・ジョンヒョンは第1戦で3Pシュート6本含む27得点を記録し、第2戦でも3Pシュート6本含む26得点の活躍ぶりを見せた。フォワードのユ・ギサン(23、昌原LGセイカーズ)も第2戦で3Pシュート5本含む17得点と、優れたシュート感覚を披露した。
“ビッグマン”では、ハ・ユンギ(25、水原KTソニックブーム)は第1戦で15得点を記録するなど、ゴール下で存在感を示した。一方、第2戦ではイ・ウォンソク(24、ソウル三星サンダース)がバトンを受け継ぎ、18得点を記録した。若い選手たちは完全アウェイの舞台に屈することなく、活気に満ちたプレーを日本相手に繰り広げた。
冷徹に現実を判断し、未来のために今回の代表メンバーを構成したアン・ジュンホ監督は、今後に向けて選択の幅をより大きく広げることができるようになった。
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