日本はエアコン持ち込むパリ五輪、韓国は“冷感ベスト”で猛暑対策「熱中症予防、アイシングに活用」

2024年06月27日 スポーツ一般 #五輪種目

パリ五輪開幕まで1カ月を切った。真夏の大会とあって猛暑対策と体力管理が必須となるが、大韓体育会は万全の準備を進めているようだ。

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パリ五輪は“エアコンなし”で行われる。「環境にやさしい五輪」を標榜しているからだ。

もっとも、パリの夏は40度を超えるケースもあるため、日本をはじめアメリカやオーストラリア、欧米各国は独自にエアコンを設置する方針だという。

そんななか、大韓体育会は“冷感ベスト”を準備した。

暑さで体力を消耗した韓国の選手たちは、このベストを着て熱中症を防ぐ予定だ。

6月26日、忠清北道(チュンチョンブクト)鎮川(チンチョン)郡の鎮川選手村で行われた「2024パリ夏季五輪D-30メディアデー」で、大韓体育会関係者は冷感ベストについて「アイスパックとは異なり、冷媒剤が入っているため、2~3時間ほど涼しさが維持される。18度でこの冷媒剤が凍るからだ。冷凍庫に入れれば20分で凍る」と説明した。

実際に冷感ベストを着用してみると、本当に涼しかった。また、想像以上に軽く、着ていても活動しやすかった。

関係者は「熱中症予防はもちろん、局所部位のアイシングにも活用できる。選手が練習と試合を終えて宿舎に帰ってきても、冷凍庫に入れておけば、すぐに取り出して使うことができる」と話した。

この冷感ベストは、6月26日午前時点で五輪出場が確定した選手140人全員に支給される。

パク・ジュヒョ
(写真提供=OSEN)冷感ベストを着用するウエイトリフティング男子のパク・ジュヒョ

また、鎮川選手村内に設置されたメディカルセンターが、2017年9月の開館以来では初めて報道陣に公開された。選手の負傷治療及び管理をする場所で、高価で最先端の設備が揃っていた。

水中で無重力のトレッドミルに乗り、ウォーキングやランニングができる水中治療室もあった。韓国国内でこの施設がある場所は数えるほどしかない。

水中治療の一環として行われる水中でのウォーキングやランニングは、水中での運動時よりも筋肉の損傷を減らす。

このほか、最新の高圧酸素治療装置、衝撃波治療器などが選手村の治療室に設置されていた。どれも価格は億を超える。ただ、選手村ではこれらの設備をすべて無料で、治療目的に合わせて利用できる。

大韓体育会は水中治療、マット治療、スリング運動治療など、負傷部位に応じて分けて選手を集中管理する「Medi-Datプログラム」を実施している。理学療法士1人が選手10人を管理する。五輪で最高の成果を出すため、選手たちは最先端の設備で徹底した管理を受ける。

水中治療
(写真提供=OSEN)水中治療を受ける柔道女子のキム・ジス

大韓体育会のイ・ギフン会長は、「これまでも選手管理に最善を尽くしてきた。パリは非常に暑く、治安問題があり、全般的な事案を特別チームで徹底的に管理してきた。冷感ベストを用意しており、暑さを乗り切ることができるよう、簡単に食事ができる軽食も用意している」と伝えた。

また、イ・ギフン会長は「金メダル5枚、総合15位が目標だ。五輪まで残りの30日間を上手く仕上げたい。そうすれば、それ以上の結果も生まれるのではないだろうか」と述べた。

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