2月21日、国立競技場で行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝トーナメント1回戦の第2戦では蔚山現代(ウルサン・ヒョンデ)がヴァンフォーレ甲府に2-1で勝利した。
蔚山はGKチョ・ヒョヌ(32)の好セーブ連発が光った。
前半は35分、FWファビアン・ゴンザレス(31)のロングシュートをパンチングで防ぐと、38分にはドリブル突破で抜け出したMF木村卓斗の左足シュートをセーブ。
アディショナルタイムには佐藤和弘(33)のシュートが蔚山の選手に立ってコースが変わり、チョ・ヒョヌも完全に逆を突かれていたが、すぐさま態勢を変え右手を伸ばし、間一髪失点を防いだ。
後半は甲府が攻勢を強め、蔚山を自陣に押し込む時間が続いたが、やはりチョ・ヒョヌがセーブを連発。43分にコーナーキックからFW三平和司(36)のヘディングシュートから失点を許したものの、蔚山が1点差で勝利。2戦合計スコア5-1でベスト8に駒を進めた。
この日、7セーブを記録したチョ・ヒョヌはMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)に選出。甲府に前後半合計27本のシュートを許し、枠内にも9本打たれたが、アジアカップでも韓国代表のゴールマウスを守った実績に恥じない活躍でチームの勝利に貢献した。
試合終了直後のフラッシュインタビューでは「このような素晴らしい会場で勝利することができて気分が良い。仲間も相手も良いプレーを見せていて、良い試合だったと思う」と語っていたチョ・ヒョヌ。
その後の記者会見でもホン・ミョンボ監督とともに出席すると、「今日はとても厳しい試合になると思っていた」とし、次のように続けた。
「相手は得点が必要だったので、前半から強く出てくると思っていたが、それに上手く対処することができたと思っている。今日はチームメイトたちが本当によく頑張ってくれたおかげで勝利できた試合だった。次も良い試合をお見せできるようにしたい」
蔚山は来る3月に行われる準々決勝で、全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータースとの同国対決が決まった。
“現代家ダービー”とも呼ばれる因縁のライバル対決がアジアの舞台で実現することになったが、チョ・ヒョヌは「どのチームと対戦するとしても自分はリスペクトしている。むしろ、自分たちが自信のあるプレーをすることに重きを置いているし、より高みを目指すにはGKの良いセーブも必要だ。(韓国に)帰ってもしっかり準備して、次も良い試合をできるようにしたい」と意気込みを伝えていた。
(取材・文=姜 亨起/ピッチコミュニケーションズ)
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