アジアサッカー連盟(AFC)の懲戒・倫理委員会は1月22日、アジアカップに出場中の韓国代表に3000ドル(日本円=約44万4720円)の罰金を科した。
AFCが韓国に罰金を科した理由は、1試合で5枚ものイエローカードを受けたからだ。
韓国は去る15日に行われたグループE第1節のバーレーン代表戦で、イエローを5枚も提示された。マー・ニン主審がカードを乱発したことで、韓国に警告が殺到した。
前半だけでMFパク・ヨンウ(30、アル・アイン)、DFキム・ミンジェ(27、バイエルン・ミュンヘン)、DFイ・キジェ(32、水原三星ブルーウィングス)に警告が与えられ、後半にはFWチョ・ギュソン(25、ミッティラン)とFWソン・フンミン(31、トッテナム)もカードを受け、計5枚のイエローカードを収集した。
委員会は、AFC懲戒・倫理綱領に基づき、1試合で5枚以上の警告を受けた韓国に罰金懲戒を下した。マー・ニン主審の釈然としない判定によるものとはいえ、多数の警告には残念さしか残らない。
韓国サッカー協会(KFA)は今後、30日以内にAFCに対し罰金を支払わなければならない。今後同じことが繰り返された場合、規定によっては厳格な処罰が続く可能性がある。
韓国はアジアカップ初戦でバーレーンに3-1で勝利した。MFイ・ガンイン(22、パリ・サンジェルマン)の複数得点による気持ちの良い初戦勝利だった。
しかし、このバーレーン戦が始まる前から、試合に対しては多くの懸念があった。対戦相手より、試合に割り当てられた審判団への視線が厳しかった。
韓国対バーレーン戦では、主審をはじめ、アシスタントレフェリー、そしてVAR審判のいずれも中国のセットだった。試合に最も大きな影響を及ぼしかねない審判団が、皆中国出身だった。
不安な予想は外れなかった。主審は試合序盤からまったく一貫性のない判定を続けた。
韓国は前半9分、パク・ヨンウが最初の警告を受け、12分にはキム・ミンジェがバーレーンのカウンターを阻止する過程でイエローを提示された。
パク・ヨンウはバーレーンの選手がボールを持った際にファウルを犯し、キム・ミンジェはカウンターを防ぐために相手を激しく押したという理由でイエローが提示された。
守備陣の2人がイエローを受けたことで、韓国の負担は大きくなった。
そこを突いたバーレーンが、より鋭いカウンターで韓国の守備を攻略した。キム・ミンジェとパク・ヨンウは警告累積を避けるため、より慎重なプレーをしなければならなかった。
たった2枚のカードが、試合の流れを変えたわけだ。続く前半29分にはイ・キジェまで警告を受けると、韓国の守備陣は非常事態となった。
ところが、主審はバーレーンの選手には寛大な判定を下した。
マー・ニン主審は、バーレーンの選手の行動には寛大だった。イ・ガンインやソン・フンミンなど韓国の攻撃陣が相手選手に押され、倒れたりぶつかったりしてもカードが出なかった。
カードが出ないと、バーレーンの激しさはさらに増した。この過程で、ソン・フンミンも相手選手に足で蹴られるなど、荒いプレーの被害に遭った。
同日の試合を通じて、両チーム合計7枚のイエローカードが出た。韓国が5枚、バーレーンが2枚をもらった。カードの枚数だけで審判の能力を批判することはできないが、バーレーン戦のマー・ニン主審の判定は韓国にとって不利ではなかったと言うことは難しかった。
結局、韓国を率いるユルゲン・クリンスマン監督も、イエローカードの連続を受けて選手交代を行わざるを得なかった。
クリンスマン監督は後半序盤、イ・キジェを先に下げた。また、イ・ガンインの追加点が決まった後には、キム・ミンジェとチョ・ギュソンをDFキム・ヨングォン(33、蔚山HD FC)とMFホン・ヒョンソク(24、KAAヘント)に代えた。試合終盤にはパク・ヨンウもMFパク・ジンソプ(28、全北現代モータース)と交代した。
ところが、中国メディアは韓国の罰金に喜んだ。
『SOHU』は韓国の罰金について、「本当に嬉しい。中国が韓国の審判に報復されると、AFCが我々に代わってKFAを罰した」と報じた。
続けて、「中国は2試合で1ゴールも与えておらず、最強の守備力を備えたチームと評価されている。マー・ニン主審も、公平な試合進行で中国サッカーに栄光をもたらした」とし、「ソン・フンミンに対する警告はAFC審判委員長と関連の審判講師らの支持も受けた。あのダイブが容認できない行動であることを、すべての国に知らせる良いペナルティだ。ソン・フンミンと韓国を処罰した」と伝えた。
さらには、中国の試合を担当した韓国出身のコ・ヒョンジン主審の判定に対し、目一杯の不満を表現した。もちろん、中国は偏向判定を自ら吹き飛ばした。
中国メディアはさらに奇妙な意見も示した。『SOHU』は「2度の失点の状況で、日本は今大会の優勝候補とは思えないほどぎこちない守備力を見せた。力が足りなかった。ベトナム戦も2失点、イラク戦も2失点だ。中国代表も決して褒められることはないが、2試合連続で無失点で終えている」と、日本と中国を比較した。
また、同メディアは「日本は今大会前まで10連勝を飾ったが、そのうち8勝は親善試合だった。おそらく決勝までは行けるだろうが、実際にどこまで勝ち抜けるかは疑わしい」と一喝した。
(記事提供=OSEN)
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