フィールド上では豪快なショットを披露した“女丈夫”かと思えば、一歩ゴルフ場の外を出ると恥ずかしがり屋な今どきの中学生だった。
韓国女子プロゴルフ界の次世代を担う期待のゴルファー、パク・ソジン(15)の話だ。俳優アン・ヒョソプ、バンドMeloManceのキム・ミンソクのファンだという彼女は、「(2人と)一緒にラウンドを回ってみたいです」と笑顔で話していた。
韓国では10月19日から22日にかけて、京畿道(キョンギド)坡州(パジュ)市のソウォンバレーCC・ソウォンヒルズで行われた米国女子ツアー「BMW女子選手権」が行われた。
同大会に韓国ゴルフ協会(KGA)推薦選手として出場していたパク・ソジンに、21日の第3ラウンド終了直後、大会出場の感想や今後の目標について率直な話を聞いた。
「普段から憧れていた先輩たちと速く会うことができて、とても良かったです」と目を輝かせて語ったパク・ソジン。
「キム・セヨン先輩、キム・ヒョージュ先輩が以前から好きだったのですが、一緒にプレーできて良かったです。ロールモデルのキム・セヨン先輩と一緒にラウンドを回ったときも、とても気を配ってくださって感謝しています」と照れくさそうに伝えた。
パク・ソジンは今大会、通算10アンダーの「278」を記録し、13位タイで大会を終えた。
日米韓通算64勝の申ジエ(35)とイ・ジョンウン6(27)が5位タイ、ジェニー・シン(31、韓国名:シン・ジウン)が10位タイとしたなか、その次に高い順位だ。
また、34位タイの笹生優花(22)や41位タイの畑岡奈紗(24)、56位タイの渋野日向子(24)ら日本勢も上回った。中学生のアマチュア選手としては予想以上の大活躍だ。
今年の韓国ジュニア選手権大会で優勝し、頭角を現し始めたパク・ソジンは、去る9月1日に終了した「カカオVX毎経アマチュアゴルフ選手権大会」の女子部でワイヤー・トゥ・ワイヤー優勝を果たし、より注目を集める存在となった。
今の勢いであれば、来年の国家代表入りもほぼ確実だ。
パク・ソジンのドライバーショットの平均飛距離は260ヤードに達する。今大会でも285ヤード以上の火力を発揮するなど、世界のトップクラスよりも目立ったスイングを連発していた。
韓国女子ツアーの“長打女王”パン・シンシル(19)は平均263.4ヤードを飛ばすが、彼女と比べてもそん色ない長打者だ。
これはパク・ソジンの師匠であるパク・ジュンボム・コーチの教えが土台となっている。
パク・ソジンは「“KOREA”と書かれた国家代表の服を着て、帽子も被りたいと思っています。だから、太極マークを必ずつけたいです」と笑顔を見せた。
次世代の“長打女王”と期待を集める彼女について、パク・ジュンボム氏は「やはり長打者の方が競争力の面では比較的優位だ。(パク・)ソジンと一緒に2年前から飛距離を伸ばす練習をたくさんした」とし、「ソジンが同年代の選手より体格が優れていることも長所だ。飛距離が伸びる選手はやはり優勝の確率が高いと思い、トレーニングをしながらも体を作り、スイングの部分で距離を伸ばす練習もした」と説明した。
長打力のおかげか、パク・ソジンは今大会で招待されたアマチュア選手で最も良い成績を残した。
パク・ソジンは第1ラウンドを4アンダーの「68」でスタート。第2ラウンドは2オーバーの「74」と伸び悩んだが、第3ラウンドでは5アンダーの「67」をマークして中間合計7アンダーの「209」で11位タイに上がり、最終ラウンドで3アンダーの「69」とし、13位タイで終了した。
大会トップ10入りを期待したが、惜しくもあと一歩届かなかった。ただ明らかなことは、パク・ソジンがアマチュアらしからぬ安定したパフォーマンスを見せつけ、韓国女子ゴルフの明るい未来を期待させたという事実だ。
「大会初日は大丈夫でしたが、2日目は風もたくさん吹いて、自分が組の最後にプレーをして試合の進行なども気にしていたので、少し揺らいでしまったと思います。それで残念なことが多かったです」というパク・ソジンは、「第3ラウンドからはコーチと話した通りに上手くできたと思います。初日の良いペースを取り戻すことができました」と伝えた。
フィールド上では“女丈夫”とも言える勢いを見せつけたが、外では間違いなく一人の中学生だった。
普通の中学生のように芸能人を好むが、一番好きな芸能人は俳優のアン・ヒョソプとMeloManceのキム・ミンソクだ。彼女は2人について「とてもハンサムです」と話していた。
最後に、2人に伝えたい言葉を聞くと、パク・ソジンは、「一緒にラウンドに回りたいです。ラウンディングしていただけますか」と照れ笑いをしながら伝えていた。
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