予期せぬ肘の負傷で“二刀流”から“一刀流”となった大谷翔平(29、ロサンゼルス・エンゼルス)のFA事情に暗雲が立ち込めた。
大谷は8月24日(日本時間)、本拠地エンゼル・スタジアムで行われたシンシナティ・レッズとのダブルヘッダー第1試合に「先発投手兼2番打者」として出場した。
負傷は投手・大谷に発生した。2回一死走者なしの状況で、右腕に不快感を感じて急きょ降板した。
その後、精密検査の結果、右肘の靭帯損傷と診断された。
エンゼルスのペリー・ミナシアンGMは「大谷は残りシーズン、投手として登板しない」と公式発表したが、手術可否についてはまだ決まっていないと回答した。
『MLB.com』によると、大谷は同日、球速低下という負傷の前兆症状を見せていた。シーズン平均球速156kmを誇っていたストレートが150kmまで落ち、スプリットやカーブ、カットボールなどの変化球も普段よりキレがなかった。
降板当時、エンゼルスは大谷の状態を深刻にはとらえていなかったが、病院の検査で肘の異常が発見された。
投打兼業で大活躍を続ける大谷は2023年シーズン終了後に待望のFA資格を得る。
“伝説”ベーブ・ルースを越える大谷の“二刀流”ぶりに、アメリカ現地メディアは年俸最大10億ドル(日本円=約1460億円)という天文学的な金額を予測したが、投手にとって致命的な肘の負傷をしたことで、価値の下落が避けられなくなった。
大谷は残りシーズン、二刀流ではなく打者としてのみ出場する。肘の手術を受ける場合、長期リハビリも覚悟しなければならない。
アメリカメディア『LAタイムズ』のマイク・ディジョバンナ記者は自身のSNSを通じて、「エンゼルスの投打兼業スター大谷の肘が損傷した。もし彼が2度目のトミー・ジョン手術を受ける場合、今冬のFA契約において莫大な苦痛を受けるだろう」と見通した。
同記者は具体的に、「一刀流の大谷に(10億ドルどころか)5億ドルを提案する球団も想像できない」と分析した。
もっとも、肘を痛めたにもかかわらず、打者・大谷は引き続き試合に出場する見通しだ。
実際、レッズとのダブルヘッダーでも、緊急降板した第1試合はすぐに代打と交代されたが、第2試合では「2番・指名打者」で出場し、5打数1安打を記録していた。
手術による長期離脱がない限り、大谷はア・リーグ本塁打競争に食い込むものとみられる。
(記事提供=OSEN)
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