今度はU-17W杯で8強進出! 韓国サッカーが年代別代表で躍進が続いているワケ

2019年11月08日 サッカー

韓国サッカーの年代別代表チームが勢いに乗っている。今度は“末っ子”のU-17韓国代表がやり遂げた。

キム・ジョンス監督率いるU-17韓国代表は11月6日、ブラジルで行われたU-17ワールドカップ16強戦でアンゴラと対戦し、チェ・ミンソの先制ゴールを守り切って1-0の勝利を収めた。

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韓国がU-17ワールドカップで8強に進出したのは、今回で歴代3回目だ。シン・テヨンやソ・ジョンオンを主軸にした1987年カナダ大会、そしてソン・フンミンが活躍した2009年ナイジェリア大会に続き、10年ぶりに“世界の8強”に入った。

韓国は11月11日8時、メキシコと準々決勝を行い、韓国史上初となる準決勝進出に挑戦する。誰も歩んだことのない道をU-17代表が準備している。

(写真提供=韓国サッカー協会)U-17韓国代表キム・ジョンス監督(右)

韓国サッカーは“長兄”であるA代表が昨年、ロシアW杯ドイツ戦で作り上げた奇跡のような2-0の勝利から、完全に勢いに乗っている。ロシアW杯以降、“弟たち”がバトンを引き継いでさらなる上昇曲線を描いている。

まずU-23韓国代表が2018年ジャカルタ・アジア大会で、史上初の大会連覇を達成した。続いてチョン・ジョンヨン監督率いるU-20韓国代表が、今年5~6月にポーランドで行われたU-20ワールドカップで初めて決勝進出を果たし、準優勝を収めた。

U-17韓国代表の場合、“兄たち”の躍進がプレッシャーになる状況だったが、ハイチやチリ、アンゴラなど他大陸の強敵を破って8強まで上り詰めた。

数々の成果の要因を韓国サッカー界では、年代別代表チームの特性と彼らが参加する大会に強い監督を選んだことが、相次ぐ成功ストーリーの秘訣になったと見ている。

例えば、アジア大会で金メダルを獲得したキム・ハクボム監督は、プロ選手としての経験はないが、指導者になってから城南FCを率いてKリーグとFAカップの優勝を1度ずつ経験するなど、大きな大会の指揮に長けている。

(写真提供=韓国サッカー協会)キム・ハクボム監督

特にトーナメントで勝つ方法を知っている。さまざまなスター選手を扱った経験も持つ。そんなキム・ハクボム監督の貫禄は、アジア大会という“たった一度のチャンス”で動揺することなくチームが前進する活力になった。

ソン・フンミン、ファン・ウィジョ、ファン・ヒチャン、イ・スンウ、チョ・ヒョヌなど個性の強い選手たちを励まし、彼らの能力を適材適所で活用して、2014年仁川(インチョン)大会に続く大会連覇を成し遂げた。

U-20ワールドカップ準優勝は、2006年から10年以上ユース育成一筋を歩んできたチョン・ジョンヨン監督が、自分のすべてのノウハウを注ぎ込んだからこそ成し遂げられたと見ることができる。

チョン監督は現役時代、プロでプレーたことがないほど無名に近かったが、イ・ガンインを中心とした創造性あふれるサッカーを披露し、韓国サッカーに新たな地平を開いた。ユース専門指導者としての実力を遺憾なく発揮した。

チョン・ジョンヨン監督(左)とイ・ガンイン

そして今回、キム・ジョンス監督が笑った。

キム・ジョンス監督にとってU-17ワールドカップは、今大会が初めてではない。イ・スンウがプレーした2015年チリ大会で、コーチとして参加した。その時、韓国はグループリーグでブラジルに1-0で勝利するなど、1位で決勝トーナメントに進出した。しかし16強戦でベルギーを相手に為す術なく、0-2で敗れ、“半分の成功”にとどまった。

キム・ジョンス監督はその時の教訓をもとに、グループリーグはもちろん、16強戦も突破した。4年前にU-17ワールドカップが行われたチリと、今年の開催地ブラジルはいずれも南米大陸にある。季節も4年前と同じ秋だ。そんなすべてのノウハウを生かし、4年前のリベンジを果たした。

華麗な現役時代を過ごしたわけでもなく、指導者の道に進んで黙々と実力と経験を積んできた司令塔たちが、高い指導力を発揮しながら次々と成果が生まれている。

韓国サッカーは、まさに今が全盛期といえるかもしれない。

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