サッカー韓国代表率いるユルゲン・クリンスマン監督がDFキム・ミンジェ(26、ナポリ)と欧州現地で会い、話を交わした。
韓国サッカー協会(KFA)は4月19日、公式インスタグラムにクリンスマン監督とパオロ・ストリンガラ・コーチ、キム・ミンジェによる記念写真を掲載。
キャプションに「イタリアに移動したクリンスマン監督とストリンガラ・コーチが、18日(現地時間)にナポリで行われたUEFAチャンピオンズリーグのナポリ対ACミランの試合を観戦し、キム・ミンジェと疎通の時間を設けました」と綴った。
クリンスマン監督は3月の国際Aマッチを終え、今月にアメリカに出国して休暇を過ごした後、14日から視察のため欧州へ発った。
欧州ではイングランド、スコットランドなどを回り、FWソン・フンミン(30、トッテナム)やFWオ・ヒョンギュ(22、セルティック)など代表欧州組の試合を観戦してコンディションをチェックした。
そんなか、今回の視察で最も重要な日程だったのがキム・ミンジェとの対話だった。
キム・ミンジェは3月に行われたウルグアイ代表との国際親善試合に出場した際、試合後の取材で「厳しい。メンタル的にかなり厳しい状態だ。当分…当分ではなく、代表チームより所属チームにだけ気を使い、集中したい。移籍の噂などのためではなく、サッカー的に厳しいからだ。代表よりチームの神経を使っている。まだ(KFAとは)調整できていない」と、“代表引退”を示唆したとも捉えられる発言を報道陣に伝えた。
さらに、上記発言で騒動が広がるなか、ソン・フンミンがインスタグラムで「国のためにプレーするということ、サッカー韓国代表のユニホームを着るということは、常に誇らしく光栄なことだ」と投稿した直後、キム・ミンジェがソン・フンミンのアカウントを“アンフォロー”した事実も伝えられたことで、代表内の雰囲気があっという間に凍り付いてしまった。
現在はキム・ミンジェが自身の行動について謝罪をし、ソン・フンミンも後輩を許したことで事態は収拾したが、代表内の“不和”に対する懸念は残っている状態だ。
クリンスマン監督は就任直後、自らの強みを“疎通”と挙げたことがある。そして今回、当時語った自身の長所を発揮する状況が演出されたわけだ。
具体的にどんな会話が交わされたかは明かされていないが、ひとまず写真を見る限り、キム・ミンジェとクリンスマン監督の表情は明かるいように見える。
クリンスマン監督が訪問したナポリ対ACミランのCL準々決勝第2戦をキム・ミンジェは欠場した。前回の第1戦でイエローカードを受け、累積警告で出場停止となったからだ。
なお、試合は1-1で引き分けに終わるも、2戦合計2-1でミランが準決勝に進出。ナポリはベスト8敗退となった。
そんななか、ストリンガラ・コーチも含めて3人は一緒に会い、対話を交わしたものとみられる。
キム・ミンジェのメンタル回復は、韓国代表が今後活動するうえで欠かせない要素だ。今やワールドクラスのセンターバックに成長したキム・ミンジェは、代表でも必要不可欠な存在であるからだ。
実力はもちろん、最後まで諦めないプレーやチームに活気を吹き込む姿勢など、あらゆる面で次期キャプテンに挙げられる素質を持っているだけに、キム・ミンジェがクリンスマン監督との面談を通じて心を引き締め、次回のAマッチ期間も活躍してくれることを期待したい。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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