「総裁の強い意志が反映された結果だ」
韓国野球委員会(KBO)が“徹底追及”を決断した。
最近発生した一連の疑惑について、検察に捜査を依頼したのだ。
過ちを犯せば罰を受けるのは当然。すべてを洗いざらいにするという意志が込められている。
KBOは4月6日、報道資料を通じて次のように発表した。
「選手との交渉過程で金品を要求した疑惑で解任されたKIAタイガースのチャン・ジョンソク元GM(ゼネラルマネージャー)に対して、5日、検察に捜査依頼をした」
「また、最近クリーンベースボールセンターに受け付けられたプロ野球選手の違法賭博の情報提供に対しても、やはり調査委員会の審議を経て、同日検察に捜査依頼をした」
韓国プロ野球KBOリーグでは、2023年シーズン開幕直前にネガティブなニュースが続出した。
ロッテ・ジャイアンツの元投手ソ・ジュンウォン(22)に未成年への性犯罪疑惑が浮上すると、チャン元GMには選手への裏金要求疑惑が飛び出した。プロ野球選手の違法賭博の情報提供も受け付けられた。
ひとまず、KBO内で自主的に調査委員会を設けた。何がどのように起こったのかなどについてのチェックが必要だった。
しかし、調査委員会にも限界があった。KBOは捜査機関ではないからだ。
発生した事案に関する賞罰委員会を開き、懲戒を下すこともできる。彼らが犯した行為はどれも“品位損傷行為”であるからだ。「ある程度整理して、プロ野球に集中しよう」という意味に捉えられる。
だが、今回の問題をうやむやにできない、決してうやむやにしてはならないというホ・グヨン総裁の強い意志があった。このため、検察に捜査を依頼した。
チャン元GMの疑惑について、KBOはKIAから受け取った経緯書や関連資料を検討した。調査委員会を通じて街頭内容に対する議論を進め、翌5日、検察に捜査を要請した。
検察が捜査に乗り出す場合、チャン元GMの裏金要求の被害者であるパク・ドンウォン(31、現LGツインズ)と関連した件についての調査で終わる可能性は低い。ほかにも不正疑惑が出てくる可能性が高いという意味だ。騒々しくなるだろうが、すべてを確認して整理した方が、KBOのためにもはるかに良い。
賭博疑惑についても同じだ。KBOは同様に調査委員会を開いたが、司法機関の判断を仰いだ方が良いという決定を下した。
現在、数多くの情報提供がクリーンベースボールセンターに寄せられている状況だ。「情報提供と自主調査だけですべてを判断することはできない」という結論に至った。
KBO関係者は「チャン元GMの件もそうだし、賭博の件もそうだが、調査委員会を開いても、調査を通じてできることには限界があった。だから捜査を依頼した。ホ・グヨン総裁とKBOの強い意志の表れだ」と説明した。
また、「KBOも総裁も惨憺たる心情だ。観客がたくさん来てくれるのに、このような事態がたびたび起きている。実際、“品位損傷”として懲戒を下せばそれで終わりだ。今の状況でも懲戒を下すことは可能だ。だが、そのように終わらせてはいけないし、終わらせることではない」と強調した。
違法賭博の件に関しては、「ひとまず、情報提供者の保護が重要だ。一方で見ると無実かもしれないし、被害者が出る可能性もある。情報提供だけでは究明が難しい。だから捜査依頼をした。これも総裁の意志が込められた」と指摘した。
一方、ソ・ジュンウォンのケースは状況が異なる。彼の事件は、すでに検察が調査を行っている過程で公にされた。
ソ・ジュンウォンは去る3月28日、児童・青少年の性保護に関する法律違反の疑いで起訴された後、ロッテが放出を決め、KBOは参加活動停止措置を下した。
KBO関係者は「検察が捜査を行っている状態だ。本人の主張が異なる。チームから放出された状態で、KBOからは参加活動停止が下された状態だ。KBOの懲戒は復帰時点で行うことになる。(ソ・ジュンウォンが)プロ野球に復帰できるかどうかはわからないが、戻ってきた場合は、司法機関の調査結果次第で審議する予定だ」と伝えた。
一方、検察捜査が進行中のKBO所属職員に対しても、4日に人事措置が取られた。司法機関が事実関係を確定するまで、彼ら業務から排除する。
去る3月31日、検察はKBO傘下のマーケティング子会社であるKBOP関係者の背任・収賄容疑と関連した事件を警察から送致され、強制捜査に乗り出した。KBOとKBOPの家宅捜索を行うなど、現在も調査が進められている。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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