正面の打球を見逃し、平凡なゴロで送球ミスを犯す。いくらオープン戦だとしても、1試合で7つ失策をしていては、韓国プロ野球の低レベル議論を再び提起することになる。
日本がメキシコに劇的なサヨナラ勝ちを収めた3月21日、韓国・大邱(テグ)ではサムスン・ライオンズとロッテ・ジャイアンツのオープン戦が行われていた。試合はサムスンが乱打戦の末に12-10で制し、オープン戦4連勝を飾っている。
記録だけ見ると白熱した乱打戦だ。サムスンが14安打(うち3本塁打)で12点を記録すると、ロッテも8安打(うち1本塁打)で9得点を挙げている。野球の試合でこのようなスコアは珍しくない。
だが、この試合の実状を見ると、乱打戦と見るには残念な点がいくつもあった。
一つがエラーの多さだ。ロッテが3つ、サムスンが4つ、計7つの失策が頻発したことで、試合の様相は一気にカオスと化した。
野球に失策は“つきもの”だが、程度の問題である。一試合でこのような大量の失策は、リーグの競争力論議に悪影響を及ぼすしかない。
それだけでなく、呆れるような走塁ミスもあった。
8回表、一死一三塁の状況でロッテに左方向への犠牲フライが出た際、三塁走者は本塁を踏んだ。しかし、一塁走者が二塁でオーバーランをしたあと、一塁への帰塁時、二塁を踏まずに帰ってきた。
このプレーはサムスン内野陣のアピールによってアウトになり、あっけなくイニングが終了。“ボーンヘッドプレー”としか言いようがないプレーだ。
乱打戦はファンにとっては楽しいかもしれないが、“失策大行進”は笑うしかない。失策によって試合はぶち壊しとなり、観客も疲れるだけだっただろう。
なお地球の反対側では、まだWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が行われている。同日、米フロリダ・マイアミのローンデポ・パークでは、準決勝で日本とメキシコが熱い激闘を繰り広げていた。
すでに1次ラウンドで脱落した韓国は、全世界の野球人の祭典を満喫することができない。
今大会で“井の中の蛙”だったことを再確認しただけでなく、国内リーグの水準も世界とは程遠いということをオープン戦で改めて実感している。
(記事提供=OSEN)
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