アンチ専門家のファンもいれば、専門家を自任するファンの声もある。特定の球団や選手を応援する見方は、リーグ全体を眺めるものとは異なるだろう。これは善悪の問題ではなく、考えの違いでしかないだけに、意見を述べることは奨励すべき文化だ。
とにかく、韓国プロ野球はれっきとしたプロスポーツであり、リーグを構成する大きな軸の中で中枢的な役割をする集団がファンだ。一部からは荒々しい表現や盲目的な意見もあるが、これも野球愛ゆえと理解するのが妥当だろう。
なお、今回のWBC代表は、「言うべきことは言うMZ世代」の特性を反映したという。
多少は歪曲された事例、誇張された発言もあるが、いずれにせよ、以前の代表に比べて各自の考えを加減なく明らかにした点が特徴だといえる。
十数年にわたって代表を引っ張ってきた選手が“SNS”で引退を宣言し、ファンに感謝の挨拶を残すことも、やはり以前までは見られなかった風景だ。各々が自分なりのやり方で意見を表出すること。かつてはタブー視されていたが、2023年には自然なカルチャーとして受け入れられている。
活発な公論の場はリーグの発展に役立つ。討論を通じて合意点を見出すことほど理想的な意思決定過程はない。本来の討論というものは、互いに持っている知識と情報を共有し、より良い解決策を探す過程だ。
今回の代表の不振が、韓国プロ野球を大きな討論の場にしたということは、それだけ野球に対する愛情が強い人が多いという意味でもある。このような意味では非常に肯定的なシグナルではないだろうか。
ただ問題もある。