ダルビッシュ有(36)とサンディエゴ・パドレスでチームメイトの韓国代表キム・ハソン(27)が、自国と対照的だった侍ジャパンの雰囲気に言及した。
韓国は東京ドームで行われたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)1次ラウンド・プールBで2勝2敗の3位となり、準々決勝進出に失敗した。2013年、2017年に続き3大会連続の1次ラウンド敗退だ。
それでも3月13日、すでに敗退が決まった状況で迎えた中国戦を22-2の5回コールドで勝利した。この試合に「4番・三塁手」で先発出場したキム・ハソンは4打数1安打1本塁打4打点と活躍したが、最後まで笑うことはできなかった。
試合後、ミックスゾーンで取材に応じたキム・ハソンは、「多くの野球ファンに謝罪したい。次の大会ではもっと良い成績を収められるように準備する」と伝えた。
そして、「(野球ファンの期待が)負担にならなかったと言えば嘘だ。アメリカで選手生活をしているだけに、多くのファンが応援してくれたにもかかわらず、期待に応えることができず申し訳ない」とし、「自分だけではなく、すべての選手が申し訳なく思っている」と付け加えた。
続けて、「(2019年の)プレミア12で対戦したオーストラリアより、今大会のオーストラリアの方がしっかり準備できているという感じを受けた。日本はあまりに良い投手が多かった。結果については、試合に出場した選手たちが責任を負わなければならないと思う」と述べた。
韓国代表の選手たちは試合を心から楽しむことができず、“国際大会で結果を出さなければならない”という負担が重くのしかかったと、キム・ハソンは打ち明ける。
「自分だけではなく、韓国代表の選手全体が(試合を)楽しめなかったのは事実だ。成績を出さなければならないという負担が大きかった」
重圧に苦しんだ韓国代表と対照的に、侍ジャパンは大会前、ダルビッシュや大谷翔平(28、ロサンゼルス・エンゼルス)などメジャーリーガーが中心となり、選手たちで食事会を開き結束力を高めた。日系アメリカ人として初めて代表入りしたラーズ・ヌートバー(25、セントルイス・カージナルス)も、チームメイトとの親交を深めることができた。
韓国代表にも今回、韓国系アメリカ人で初めて代表に選ばれたトミー・エドマン(27、セントルイス・カージナルス)がいた。しかし、侍ジャパンのように大会前に食事会を開くことはなかった。
侍ジャパンの食事会を「ダルビッシュのSNSを見て知った」というキム・ハソンは、「我々にはそういうものがなかった。3年ぶりに代表に合流したが、外に出ることが負担だった。自分たちの成績が悪くてそうなったのだ。仕方がないと思う」と、代表にのしかかる負担感に改めて言及した。
WBC敗退で日本を去るキム・ハソンは、すぐにアメリカに帰りパドレスに合流し、オープン戦に出場する予定だ。「いつものように最善を尽くす。頑張りたい」と短く話し、ミックスゾーンを後にした。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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