4-11でリードされていた7回には、イ・ウィリが大谷相手に内角球を投げると、大谷もマウンドを睨んだ。ヌートバーに比べると短い瞬間だったが、内角攻めへの仕返しが感じられた。
私はその場面がとてももどかしかった。相手を睨みつけるようなことは、負けている韓国代表の選手たちしなければならなかった。ところが、大きくリードしていた日本のほうが韓国にレーザーを撃った。
相手が挑発してきたのに無反応を見せたのは、韓国が神経戦に押され、すでに心理的に負けていたという傍証だ。
太極旗をつけた後輩たちがおとなしく我慢した理由についてじっくり考えてみた。
私の考えでは、韓国代表は相手の実力だけでなく、東京ドームの圧倒的な雰囲気に飲み込まれてしまった。5万人以上が集まった東京ドームと数百人の取材陣、圧倒的な現場の雰囲気に飲まれて気が沈んでしまったのだろう。
そして何よりも、日本選手たちの「ハードウェア」にまったく身動きが取れなく押されてしまったというのが私の判断だ。
韓国と日本選手は外見的には見た目には大きな差がない。 しかし、ユニフォームの中で呼吸する筋肉は違っていた。
私の目には大人と子供の戦いのように見えた。体が大きくても子供は大人には勝てない。 そんな状況だった。日本の打者たちが、韓国に比べてどれだけ長い間ハードウェアを鍛えたかがよくわかった。
日本の打者たちは打席でフルスイングをした。ここで言うフルスイングとは強いスイングのことだ。そのためには強力なハードウェアが必要であり、それは一夜にして作られない。
日本の中心打線は大谷を除けば、それほど体が大きかったわけでもない。しかし、ユニフォームに隠された彼らのハードウェアは強固だった。
選手たちは相手を見れば直感する。一度対決してみればすぐわかる。韓国に比べて日本のほうが体格は強く準備されていた。我々は神経戦の前にハードウェアという点でも負けていたのだ。
投手たちが初球に速球ではなく変化球ばかりを投げたのも、自信をへし折られたからだ。その結果が、とうてい受け入れがたい韓日戦の拙戦として露になった。
しかし、否定面だけではなく肯定的な面もある。2連敗したが、韓国選手たちはまだ若くて幼い。今大会を通じて良い経験を積んでいる。
実力、ハードウェア、システムなど足りない点は韓国に戻ってから整備すれば良い。選手たちのせいにばかりするのも無理がある。
まず、残りの2試合でこれまで見せられなかった強気と度胸を見せよう。応援している。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
Copyright @ 2018 Sportsseoul JAPAN All rights reserved.