4戦4敗だ。たった1得点を挙げるのに汲々とするなか、合計で38失点も喫した。あまりに結果が良くないため、ファンの間では「やりすぎじゃないか」など懸念の声も出ている。ただ、今はまだキャンプ開始から20日が過ぎたばかりだ。現時点の結果は何の意味もない。
むしろ、サムスンの立場としては良い方だ。NPBはKBOより一枚上手のリーグであり、水準の差がある。「韓国代表レベルのチームを複数作ることができるリーグ」という評価まで出ている。キャンプの段階で強い相手と戦えることだけでもメリットだ。
また、KBO10球団のなかで9日から練習試合を行った球団もサムスンが唯一。始動した時期が早いだけに、正常なパフォーマンスを期待するのも無理がある。今はオープン戦並みの競技力も出にくい。一つ一つチームを作り上げていく段階だ。
サムスンでは昨年の秋季キャンプから厳しいトレーニングが行われた。若手を中心に“地獄”を味わってきた。オフの間もコンディションを維持し、今回の春季キャンプでも強度の高いトレーニングを実施している。ただ、練習以外にも実戦が必要だ。
そこで、早期の練習試合実施を決めた。試合には若手中心のメンバーを送り出している。どうせなら強い相手と対戦した方が良い。試合を通じてサムスンの選手たちも新たな課題に気付き、開幕までどのように準備すれば良いかがわかる。選手たち自らが知ってこそ対応もでき、準備もできる。
ただ、一から十まで何もかもできていないのかというと、そういうわけではない。日ハム戦、中日戦と登板したヤン・チャンソプ(23)はそれぞれ2回1失点、2回無失点と好投した。彼は「オフに準備をたくさんした。春季キャンプから一生懸命練習してシーズンをしっかり準備したい」と話す。
チャン・ピルジュン(34)も中日戦と阪神戦で登板し、2回1失点、2回無失点を記録した。完全復活を狙うチェ・チュンヨン(25)も問題なく、プロ2年目のキム・ソジュン(19)も良いピッチングを見せた。キム・サンス(32、KTウィズ)の補償選手として加入したキム・テフン(26)は11日の中日戦でソロ本塁打を放ち、チーム唯一の得点を記録した。
まだまだ先は遠い。トレーニングは残っており、練習試合も多く組まれている。
サムスンは今後、28日のロッテ・ジャイアンツ戦を皮切りにKIAタイガース、読売ジャイアンツ、SSGランダース、ハンファ・イーグルスと対戦する。このすべての過程を経てこそ、2023シーズンの開幕を迎えることができる。
開幕までまだ先は長い。現在の練習試合の結果に神経をとがらせる必要はない。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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