まるでシステムのなかった過去に回帰したようだ。
韓国では最近、元ベトナム代表監督のパク・ハンソ氏とある発言によって、韓国サッカー協会(KFA)の国家代表戦力強化委員長を務めるドイツ出身のマイケル・ミュラー氏をめぐり議論が勃発している。
パク氏は「戦力強化委員長にドイツ出身の方が就任したと聞いたが、疑問に思った」とし、「はたして(ミュラー委員長は)韓国人指導者の力量をどれだけわかっているのだろうか。データを収集したからと言って正確に評価できるのだろうか。協会が委員長を選任したときも、“外国の監督を選ぶために選任したのか”という疑問があった」と率直に伝えた。
つまり、韓国国内の事情をよく知らないであろうミュラー委員長の選任をハッキリ批判したわけだ。
A代表だけでなく、世代別代表までくまなくチェックする必要のある委員長の役割を考慮すれば、明らかに考える点のある発言だ。
ただ、現在の戦力強化委員長の問題の核は、委員長の国籍にあるわけではない。これまで着実に維持されてきたはずのシステム、集団知性の力が失踪したことがより大きな問題だ。