懸念の兵役もクリア…日本人6人所属のセルティックが韓国代表FWまで獲得しようとする理由

選手もクラブも拒否することはできなかった。

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Kリーグ1(1部)の水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングスに所属する韓国代表FWオ・ヒョンギュ(21)が、スコットランドの名門セルティックへの移籍を目前としている。

イングランドやスコットランドなど各種現地メディアによると、セルティックと水原三星はオ・ヒョンギュの移籍で合意したと伝えられている。報道によると、オ・ヒョンギュの移籍金は250万ポンド(日本円=約4億円)だという。

「移籍を拒否する名分が…」

オ・ヒョンギュは昨季リーグ戦でチーム最多の13ゴール(36試合出場)をマーク。チーム総得点(44ゴール)の3分の1に近い数字を記録した。特にFC安養(アニャン)との入れ替え戦第2戦では、延長後半に劇的な決勝ゴールを決めてチームの1部残留に貢献した。

これらの活躍で、昨年のカタールW杯ではメンバー26人に選ばれなかったものの、予備エントリーとして韓国代表に帯同し、ベスト16進出を現地で経験した。

FW古橋亨梧(28)、FW前田大然(25)、MF旗手怜央(25)、MF井手口陽介(26)、DF小林友希(22)、MF岩田智輝(25)と6人の日本人選手を擁するセルティックは、兼ねてからストライカーの補強を進めてきた。当初はカタールW杯で韓国代表初の1試合2ゴールを決めたFWチョ・ギュソン(25、全北現代モータース)を最優先順位に挙げていたが、交渉が難航したことでターゲットをオ・ヒョンギュに変えた。

オ・ヒョンギュはチョ・ギュソンより年齢が若いうえ、韓国人選手について回る兵役問題をすでにクリアしているという利点もある。

交渉過程でオ・ヒョンギュの移籍金は上がり続けてきたが、セルティックも粘り強く金額を上げ、水原三星に提案を繰り返した。移籍金だけでなく、オ・ヒョンギュの年俸も相当な水準に引き上げられる模様だ。

(写真提供=韓国サッカー協会)オ・ヒョンギュ

水原三星は元々、2023シーズンいっぱいまでオ・ヒョンギュを慰留しようという意思が強かった。チームを率いるイ・ビョングン監督も、今季の構想にオ・ヒョンギュを含めていた。Kリーグのローカルルール「U-22選手義務出場規定」に該当する選手であり、そもそもチームの中軸を担う主力ストライカーだからだ。

しかし、移籍金が上がり続けたことで、水原三星はこれ以上オ・ヒョンギュの移籍を拒否する名分がなくなった。オ・ヒョンギュ自身、イ監督を数回も訪ねて説得するなど、欧州進出の意思を強く表明してきた。結局、水原三星も指揮官もオ・ヒョンギュの移籍に同意するしかなかった。

オ・ヒョンギュの移籍で主力FWを失った水原三星は、彼の代役となる選手の確保に乗り出す。

現在のスカッドで最前線を担う選手は、元川崎フロンターレ、ジェフユナイテッド市原・千葉、ツエーゲン金沢、ロアッソ熊本で在日コリアンの北朝鮮代表FW安柄俊(アン・ビョンジュン/32)のみ。ただ、安柄俊は昨シーズン途中に水原三星に加入後、リーグ戦18試合で7ゴールを決めるにとどまり、絶対的な主力に定着するまでには至らなかった。

ひとまず、水原三星はオ・ヒョンギュ移籍で十分な資金を確保する。昨季開幕前にデンマーク人FWセバスティアン・グローニング(25)を補強するも、リーグ戦14試合無得点と不振なパフォーマンスでわずか半年で放出する失敗を経験しただけに、Kリーグでの経験を持つストライカーを慎重にチェックしているという。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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