同メディアは続けて「代表チームからも連絡が来ているが、そのなかの一つが韓国代表だった」とし、「韓国代表はパウロ・ベント監督が退任以降、後任を探している。ベント監督は2022年カタールW杯ベスト16でブラジル代表に1-4で敗れた後、決別を宣言した」と報じた。
ボルダラス氏は1993年から指導者生活をスタートさせ、これまでエルチェやアラベス、ヘタフェ、バレンシアなどスペイン国内のクラブを率いてきた。代表チームの監督を務めたことは過去一度もない。
なかでも、2015-2016シーズンには当時2部のアラベスを1部昇格に導き、2016-2017シーズンにも同じく2部だったヘタフェを1部に昇格させた。
その後、ヘタフェはボルダラス監督体制で2019-2020シーズンにヨーロッパリーグ(EL)に出場。ベスト16という結果を収めた。2020-2021シーズンには当時レアル・マドリードからレンタル加入した日本代表MF久保建英(21、レアル・ソシエダ)も指導している。
直近では韓国代表MFイ・ガンイン(21、マジョルカ)が所属していたバレンシアの監督を務めた。2021年5月から指揮を執ったボルダラス氏は、就任1年目にしてチームをコパ・デル・レイ決勝に導いた。しかし、契約期間が2+1年だったにもかかわらず、翌2022年6月に成績不振などを理由に解任された。
ボルダラス氏はイ・ガンインと短い時間をともにした。イ・ガンインはボルダラス監督就任直後の2021年8月にバレンシアを退団し、フリーでマジョルカに加入した。
そんなボルダラス氏は昨年12月、スペインメディア『レバンテEMV』とのインタビューでバレンシア時代の裏話を告白。当時、クラブ側がブラジル人FW獲得のためにイ・ガンインを放出しろと指示したことを打ち明け、「イ・ガンインは良い選手だっただけに、理解できない決定だった」と明かしている。
ボルダラス氏の韓国代表監督就任の可能性をめぐり、想定される懸念は韓国での生活ができるかどうかだ。
前任のベント監督は韓国代表を率いる以前にクルゼイロ(ブラジル)やオリンピアコス(ギリシャ)、重慶力帆(中国)など各大陸を渡り歩いてきたが、ボルダラスは指導者生活30年で一度もスペインを出たことがない。また、代表を率いた経験がないことも考慮の対象となる。
新監督選任の役目を担うマイケル・ミュラー国家代表戦力強化委員長は、監督選びの評価基準5つのうちの一つに「環境的要因」を挙げていた。「協会と監督が互いに条件をどれだけ充足するかも見なければならない。例えば、韓国で生活できるかなどを考慮するつもりだ。個人の観点から見なければならない」というのがミュラー委員長の説明だ。
はたしてボルダラス氏が韓国代表を新たに率いることになるのか、今後の動向を注意深く見守りたい。
(記事提供=OSEN)
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