ウィンターミーティングで契約発表が行われなかったが、年を越さずにニューヨーク・メッツとの契約に成功した。ポスティングではなく完全FAである千賀は、メッツ契約を望んだという。
今季オフシーズンに内定した日本プロ野球出身のメジャーリーグ進出は、千賀が二人目となる。オリックス・バファローズ外野手の吉田正尚はポスティングを通じてボストン・レッドソックスと5年9000万ドル(約123億円)の契約に合意した。
ボストンはオリックスに譲渡金として1537万5000ドル(約20億9100万円)を総額9000万ドルから支給する。
千賀は剛速球とフォークボールが主な武器だ。三振を多く奪い、MLBでも通用するだろう。直球の平均球速は153~154キロ。最高球速が161kmと測定されたこともある。ホームプレート手前から落ちる絶妙なフォークボールは、「お化けフォーク(Ghost Fork)」と名付けたほどだ。カットボールとスライダーも投げられるレパートリーも持っている。
千賀はメッツの第3先発としてローテーションに入ると予想される。ジェイコブ・デグロム、クリス・バシット、タイファン・ウォーカーなどがFAで離れたメッツは、新たに先発ローテーションを構成する必要がある。
ジャスティン・バーランダー、マックス・シャーザーに次いで千賀、ホセ・キンタナ、カルロス・カラスコなどに続き、保険としてデビッド・ピーターソン、タイラー・メギルなどがその候補だろう。
メッツは昨シーズン、1988年以来34年ぶりに3桁の勝数(101勝)を記録した。
しかし、シーズン終盤はアトランタ・ブレーブスに押され、ナショナルリーグ東地区優勝を奪われ、ポストシーズンでもサンディエゴ・パドレスに屈して、ワールドシリーズ進出が挫折した。