日本の三笘と同じ…韓国が天才イ・ガンインを先発起用すべき理由

2試合合計67分出場しただけだが、そのなかで誰よりもハッキリとした存在感を示した。持ち味の技術と正確なキック、そして創造的なプレーで、韓国の攻撃に活気を吹き込んだ。

ガーナ戦では投入から1分後にFWチョ・ギュソン(24、全北現代モータース)のゴールをアシスト。このほかにも、相手の虚をつく絶妙なスルーパスやキックで守備を翻弄した。

パウロ・ベント監督は、昨年3月に行われた日本代表との国際親善試合以降、約1年8カ月の間、イ・ガンインに国際Aマッチの舞台で出場機会を与えてこなかった。しかし今大会に入り彼の技量と長所を認め、戦況を変えるための重要なカードとして活用している。

このため、来る12月3日に行われるグループステージ最終節のポルトガル戦では、イ・ガンインを先発起用する可能性もあるという予想が出ている。

イ・ガンイン

1分1敗で敗退危機の韓国は、ポルトガル戦で勝利は絶対条件であり、同時刻に行われるガーナvsウルグアイの結果次第では決勝トーナメントに進出できる。仮に引き分けたり、負けたりした場合はその時点でグループ敗退が決まる。

そんなグループ最終節で重要となるのは守備よりも攻撃の完成度だ。今大会で最もコンディションが良いと言っても過言ではないイ・ガンインに、より多くの時間が与えられるべきという意見もある。日本代表で2試合いずれもスーパーサブとして起用され、計61分の出場時間にとどまっているMF三笘薫(25、ブライトン)と似た立場と言える。

イ・ガンインが先発出場するかどうかは、ベント監督が彼の起用によるリスクをどれだけ甘受できるかにかかっている。指揮官はこれまで、イ・ガンインについて「守備」が課題だと話してきた。

ただ、現在所属するマジョルカではもちろん、今大会での様子を見ても、その短所は大きく改善された。ガーナ戦のアシストシーンも、イ・ガンインが敵陣から積極的なプレスでボールを奪取した後、すぐにクロスを上げて得点に結びつけた。ベント監督が懸念する「バランスが崩れる」現象も杞憂かもしれない。

イ・ガンインを活用できる方法は多い。所属チームではセカンドトップや両サイドのウィングなどで主に起用されている。サッカー知能がずば抜けて優れた選手であるため、例え1年半以上代表でプレーできなくても、スムーズにチームメイトと連携を合わせられる。自身に与えられた役割をこなす能力も高い。中盤の司令塔としてプレーできるだけに、ベント監督には選択肢が多く与えられていると言って良いだろう。

イ・ガンイン

絶対に勝たなければならないというポルトガル戦の特性を考慮すれば、イ・ガンインをジョーカーの役割にとどまらせてしまうことは、明らかな才能の浪費になりかねない。後半途中から投入することで効果があるのは事実だが、韓国はこれまでの2試合で前半のうちにゴールを決められなかった。その結果が2戦未勝利につながっている。

ワールドカップの歴史において、韓国が逆転勝利した試合は2002年日韓大会決勝トーナメント1回戦のイタリア代表戦、2006年ドイツ大会グループステージのトーゴ代表戦の2回だけだ。今大会のガーナ戦だけ見ても、いかに逆転が難しいかがわかるだろう。

反面、韓国がW杯で先制した6試合の戦績は4勝1分1敗。勝率は67%に達する。先制しても勝てなかった試合は1998年フランス大会グループステージのメキシコ代表戦と、2014年ブラジル大会グループステージのロシア代表戦だけだ。

まずはゴールを先に決め、リードを得ることができれば、韓国はさらに勝利に近づくことができるだろう。あえて相手の背中を追いかけるような試合をする必要はない。

(構成=ピッチコミュニケーションズ)

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