今季アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージで激突する横浜F・マリノスと全北現代(チョンブク・ヒョンデ)モータース(韓国)が、ともに同日に行われた試合で勝利を手にした。
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4月2日、明治安田生命J1リーグ第6節が日産スタジアムで行われ、ホームの横浜F・マリノスがFC東京に2-1で勝利した。
試合は前半8分、左サイドからDF永戸勝也が上げたクロスをMF西村拓真が高い打点のヘディングで合わせ、横浜FMが先制。ただ、その4分後にMF安部柊斗にゴールでFC東京に同点に追いつかれ、1-1で前半を終えた。
横浜FMはハーフタイムでFW宮市亮を下げ、代わりにFW水沼宏太をピッチに投入。すると後半開始2分、その水沼が右サイドから上げたボールをFWアンデルソン・ロペスが合わせ、横浜FMが勝ち越しに成功した。以降は相手MF松木玖生が2枚目のイエローカードにによる退場で数的有利に立ったこともあり、横浜FMが主導権を握る展開で試合終了となった。
直近2試合で引き分けが続いていた横浜FMは、クラブ創設30周年記念試合となった今回、3試合ぶり勝利を達成。8試合を終えて4勝3分1敗の勝ち点15とし、同節でセレッソ大阪に1-4で大敗した首位川崎フロンターレ(勝ち点16)との差を1ポイントに縮めた。
横浜FMは今後、6日の第7節にサンフレッチェ広島、10日の第8節に鹿島アントラーズとアウェー連戦を戦った後、15日から始まるACLグループステージ集中開催地のベトナムへと発つ。この試合で決勝アシストを決めた水沼は試合後、「ACL前最後のホームゲームで勝利を(ファンに)見せたかった。自分たちのやりたいサッカーをピッチで表現し、強みも思い切り出すことができたので、今後勢いをつけるためにも勝てて良かった」と語っていた。
ACLグループステージでは全北現代、シドニーFC(オーストラリア)、ホアンアイン・ザライFC(ベトナム)と対戦する横浜FM。なかでも、2014年大会、2020年大会に次いで3度目の対戦となった韓国王者・全北現代とは熾烈な争いが予想される。
そんな全北現代は、今季Kリーグ1(1部)で開幕戦勝利を最後に5試合未勝利(2分3敗)と大不振に陥った。6試合終了時点でわずか勝ち点5の獲得にとどまったのは2008年以来14年ぶりであり、12チーム中11位に沈むなど、リーグ5連覇中の王者らしからぬ戦いぶりを見せていた。
それでも、横浜FM対FC東京の同日、全北現代はアウェーで行われた江原(カンウォン)FCとのKリーグ1第7節を2-1で制し、開幕戦以来6試合ぶりとなる白星を挙げた。この試合では日本人MF邦本宜裕のアシストから、かつてJリーグでも活躍した元韓国代表MFキム・ボギョンがゴールを決めるなど、日本に縁ある選手の活躍も目立った。
全北現代は今後、ACLまでは横浜FMと同じく、5日の第8節に水原三星(スウォン・サムスン)ブルーウィングス、9日の第9節に城南(ソンナム)FCとアウェー2連戦を戦う。
今季ACLグループステージでの両者初顔合わせは4月19日23時(日本時間)キックオフの第2節。開幕から対照的な歩みを見せる両チームだが、約2週間後の直接対決ではどのような試合展開が見られるだろうか。
(文=姜 亨起)
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