「“Respect”」
これは、BTS(防弾少年団)のリーダーRMがSNSを通じて、2022年北京五輪のショートトラックで金メダルを獲得した韓国代表ファン・デホンに向けて送ったメッセージだ。
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尊敬と尊重を意味する“リスペクト”には、相手のことを潔く認めて祝福する意味が込められている。
昨夏に開催された東京五輪同様、北京五輪でもリスペクトが自然な現象として受け止められている。2月9日に行われたショートトラック男子1500m決勝で銀メダルを獲得したカナダ代表のスティーブン・デュボワは、米CBSとのインタビューで、「韓国選手の後について走ったところ、銀メダルという貴重な成績を収めた。ファン・デホンがスピードを出しすぎているのではないかと疑われたりもしたが、後ろをついていった。(決勝では)10人もの素晴らしい選手がいたので最善を尽くしたし、良いスケートができるよう一緒に走れたすべてのライバルに感謝したい」と話した。
4年間、血と汗を流して準備して迎えたオリンピックは、準備してきた“すべて”を世界の人々に見せる舞台だ。他人との競争も重要だが、世界レベルの選手たちと同じ舞台に立ったことだけでも十分拍手を受けるべき栄誉ある舞台だ。五輪精神を強調する理由も、大会に参加すること自体が何よりも栄誉に思わなければならないためだ。
公正性と常識、透明性など、MZ世代が重要視する価値観は、五輪精神と似通っている。韓国代表が金メダルを取った瞬間、多くの選手が心からの拍手を送り、親指を立てて祝う姿は、正々堂々と勝負したのだから結果を受け入れるという表現とも取れるのではないか。
2月8日、スピードスケート1500mで銅メダルを獲得したキム・ミンソクも、「五輪チャンピオンになるために4年間技を磨いたが、オランダの選手たちが圧倒的な試合をした。私のプレーに後悔はなく、オランダの選手たちを祝福する。新たな目標を与えてくれたようでありがたい」と話している。
しかし、中国選手団がショートトラックで見せたダーティーなプレーの数々は、体制の優越性を強調し、スポーツでも大国を制圧しなければならないという覇権主義の縮図ではないだろうか。
皮肉なことに、覇権主義という言葉を作り出した中国が今回の五輪を通じて、まだ捨てていないという印象を与えている。中国大使館は、「韓国のメディアや政治家が反中感情を煽っている」として異例の声明文を発表したが、自縄自縛とも見られる。
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